最近読んだコミックなどなどなど(その1)〜エクゾスカル零(1)〜(4) 、ドリフターズ(3)、アイアムアヒーロー(11)、GANTZ(36)

■エクゾスカル零(1)〜(4) / 山口貴由

エクゾスカル零 1 (チャンピオンREDコミックス) エクゾスカル零 2 (チャンピオンREDコミックス) エクゾスカル零 3 (チャンピオンREDコミックス) エクゾスカル零 4 (チャンピオンREDコミックス)
シグルイ」には乗り遅れてしまい読めなかったので(やっぱり全15巻とか気後れするよ)、その代わりといってはなんですが現在雑誌連載中でもあるヒーローSF(??)「エグゾスカル零」を4巻まとめて読んでみたんですけどね、いやあ、話には聞いてましたがやっぱり変態ですねえ(割と褒めている)!滅亡した世界で生きている人間もほとんどいないっていうのに、その中で生き残ったかつての正義の超人たちが「正義とは何か?」だの「いや俺こそが正義だから」と言って戦うという、誰のなんの為にでもなくただ「正義」という言葉だけが独り歩きしている、といった点で物凄く異様なお話なんですよねコレ。外骨格着たヒーローたちが特殊能力使って戦闘を繰り広げてるのに、お話自体は馬鹿馬鹿しいぐらいに観念的なんですよ。逆に言うとアメコミ・ヒーローたちがかつての能天気なヒーローぶりから現代性を加味するために一転して悩めるヒーローやら虚無感にとらわれたヒーローとなりやっぱり「正義とは何か?」「ヒーローとは何か?」とやりはじめたことを日本の漫画家が一人でやろうとしている、それを例えばウルトラマン仮面ライダーの日本産ヒーローの文脈から描こうとしている、しかもそれを意識的にではなくなんか描いたらこうなっちゃった、みたいな変な部分から創出されている、そういった奇妙さがなんだか面白いし、変わってんなあ、とつくづく思いました。

ドリフターズ(3) / 平野耕太

ドリフターズ 3 (ヤングキングコミックス)

ドリフターズ 3 (ヤングキングコミックス)

平野耕太の「ドリフターズ」3巻がやっと…やっと…やっと出ました。いやがらせやちんこいじりばっかりしてねえでちゃんと漫画描けよ平野耕太!いやお願いです描いてください平野耕太様!あ、ええと内容のほうは物語展開してんだかしてないんだかさっぱり分かりませんがとりあえず目ん玉引ん剝いた登場人物が狂った笑顔を浮かべながら「討伐じゃああ!討伐なんじゃあああ!野郎テメエ制圧されろ!グヘヘヘ!」と戦闘に明け暮れるトリコ仕掛けの日々が描かれておりますいつも通りの平野耕太です。適度な笑いもいい感じです。むしろ作者本人も笑いに持って行きたくなっているのかもしれません。

アイアムアヒーロー(11) / 花沢健吾

アイアムアヒーロー 11 (ビッグコミックス)

アイアムアヒーロー 11 (ビッグコミックス)

「ダメ男鈴木英雄君」篇は一旦休止し新章「来栖」篇の続きであります。多分この後どこらへんかで物語をクロスさせる目的なのでありましょう。ここでは今のところ成功している人間の生き残りコロニーが登場し冷静にゾンビの行動を分析しゾンビ排除を遂行しておりますが、ジリ貧である所に変わりはありません。今後このコロニーがどのように変質してゆくのかが描かれるのでしょうが、この章のキーマンであろう来栖がどのような行動に出るのかが鍵となるのでありましょう。例によって用意周到にじわじわと描いてゆく花沢健吾でありますゆえ、こちらもじっくりとこの新章を見守ってゆきたいと思います。

GANTZ(36) / 奥浩哉

GANTZ 36 (ヤングジャンプコミックス)

GANTZ 36 (ヤングジャンプコミックス)

「巨大異星人侵略篇」がやっと終局を迎え、地球に平和が戻る兆しが見え始め、GANTZの謎が解き明かされ(まあ意外とありきたりでしたがこの辺が無難で分かりやすいでしょう)、宇宙人コロニーで戦っていたGANTZメンバーも地球への帰路に着こうとしています。まあこの「巨大異星人侵略篇」、これまでで一番大規模でしたがGANTZメンバーも強力になるだけ強力になっているので、あんまり緊張感もスペクタクルもなく、「まあ仕舞いにかかってるんだろうなあ」といった感じで読んでおりましたが、「やれやれやっと終わるのね」と肩の荷も下りた様な気分でもあります。…と思ったらラストまた引っ張ってます。そうですか、まあもう1巻ぐらいつきあいましょう。