■オレをモンゴル料理屋に連れて行け
オレの誕生日はどこでメシを食おうか、という話を相方さんとしていたのである。
相方さん「今度の誕生日だけど、ウォーターフロントに地ビールの美味しい店があってね、」
オレ「モンゴル料理」
相方さん「そこ、結構お洒落なお店らしくて、」
オレ「モンゴル料理」
相方さん「はい?」
オレ「モンゴル料理」
相方さん「は、はい・・・」
というわけで、相方さんの熱烈な推薦により、モンゴル料理を食いに行くこととなったのである。
モンゴル。ああモンゴル。モンゴルといえばチンギス・ハーン。チンギス・ハーンといえばジンギスカーン。そしてジンギスカンといえば羊肉。そう。モンゴル料理とは即ち羊肉を食って食って食いまくる料理なのである。北海道生まれのオレはジンギスカンが大変好きだ。それは羊肉が好きだ、ということなんだと思う。そんな大好きな羊肉をいっぺん極めてみたい、と思ったのである。そこで、モンゴル料理の登場、というわけなのである。ちなみにモンゴル料理にジンギスカンは無いのである。ジンギスカンは実は日本料理なのである。これ、豆知識な。
■羊肉!羊肉!羊肉!(メェ〜)
というわけで都内でモンゴル料理屋を探して見つけたのが両国にあるモンゴル料理レストラン『ウランバートル』(お店HP)。両国ということもあってモンゴル力士も立ち寄ることがあるというお店だ。お店を切り盛りしているのもモンゴル人のご夫婦で、息子さんもモンゴル力士なのらしい。
お店に入るとモンゴルな衣装を着た笑顔の可愛いモンゴル少女がお出迎えである。いやあ、この後もモンゴル人らしきお客さんが多数お店にみえたんだが、モンゴル人の顔つきって下手な日本人よりも日本人っぽい、というか、少なくとも北海道で育ったオレにとって、モンゴル人の顔つきは一番馴染み深い日本人の顔なんだよなあ。北海道人ってあの辺の血が絶対混じってるよなあ。
店内の写真。もう全然質素。この質素な感じがまたモンゴル。
さて相方さんとビールとワインで乾杯し、メニューにあるモンゴル料理を片っ端から頼む!まずはウランバートル・サラート(自家製ピクルスの特製サラダ)。思えば、この日頼んだ料理で羊肉の入ってないのはこれだけだった…。
中国料理のパオズみたいな形をした料理、ボーズ。中は肉汁たっぷりの羊肉。
肉入りの薄い揚げパン、ホーショール。モンゴルでは非常に一般的な食べ物らしい。中は勿論羊肉。
ホーショールの形違い。ピロシキに似ているかも。醤油をつけても美味いらしい。中は勿論羊肉。
小麦粉でふたをして蒸しあげたスープ、ビトゥーシュル。ロシア料理に似たようなものがあったような気がするな。
この小麦粉のふたをスープの中に入れると、これがあ〜ら不思議、美味しいパスタに早変わり。ちなみにスープの具は勿論羊肉。
■最強のボスキャラがオレ等を待ち構えていたのだ。
そしてこの日のメイン・ディッシュというかメイン・イベント、塩ゆで骨つき羊肉、チャンスン・マフの登場である。
なにしろとんでもない肉の量なのでありますですよ、皆々様よ。
肉。肉。肉。ひたすら肉。
既に「原始肉」状態の巨大骨付き肉。
それを原始人にたちかえってむしゃぶりつく快感。
…いやあ、物凄いボリュームでした。もともとは3人前以上の分量なので多いのは分かってたんですが、途中から「食っている」というよりも「格闘している」という感覚に近くなってきましたね。しかも味付けは岩塩のみ。もともとモンゴル料理って殆ど香辛料を使わない民族料理なんだとか。後半きつかったですが、なんとか完食しました。羊肉、おいしかったですよ。…でも、お、おなかが破けちゃうよう!ちなみにこのチャンスン・マフ、HPに書かれている値段よりも値上げしていたのでもしも行かれる方がいらっしゃったら注意されてください。大人数で行ってわいわい言いながら食べると楽しいかも。
『ウランバートル』を後にし、食べ過ぎ飲み過ぎですっかりグダグダになったオレと相方さんはよろよろと喫茶店に入ると、激しい戦闘の後の前線兵士のようにぐったりとソファに体を預けるのであった…。