潜れ!ダンジョンを潜りまくれ!〜ゲーム『Legend of Grimrock』


今オレが猿の如くやりにやりまくっているゲームがこの『Legend of Grimrock』であります。なに?前回ゲームのエントリで「ゲームやる暇が無い」「集中できない」とかぼやいていたばかりじゃないかって?ノンノン!このゲーム『Legend of Grimrock』は違う!「まさにこんなゲームを待っていた」と断言してもいいほどの凄まじい没入感と「オレはこんなゲームが大好きだったんだ」と思い起こさせてくれるような懐かしさに満ちたゲームなんですよ!もう会社にいても早く帰ってこのゲームをプレイすることばかり考えているありさま、こうしてエントリなんぞチマチマ書いていること自体もどかしい!オレを!オレを早くあのダンジョンに帰らせてくれ…ッ!?
"懐かしい"と書きましたがこの『Legend of Grimrock』、実はあの往年の超名作RPGダンジョンマスター』のクローン・ゲームなんですよ。正確に書くと『Legend of Grimrock』は「ダンマス」の新作ではなく独立系ゲーム会社によって製作された「ダンマス」のシステムを踏襲した新作ゲームということになるのですが、まあプレイしているほうとしてはやはり「あのダンマスが帰ってきた!」と思っちゃいますね。

ああああああ大好きだった『ダンジョンマスター』!この『ダンジョンマスター』とオレとの付き合いはとても濃いものでした。もともとはパソコンゲームだったものを日本でSFCに移植、そのSFC版を買ってプレイしたもののバグが出てデータがすっ飛び怒り狂って売り飛ばしたものの、それでも気になって気になってしょうがなくて再購入&プレイ、今度は見事にクリアした後、ああなんて楽しいゲームなんだろうと2周目のプレイまでやったぐらいです。実はゲーム好きとは言いながら、ゲームで2周やってあまつさえ2回クリアしたのはこの『ダンジョンマスター』だけです。それだけ好きだったんです。そしてその後出たPCエンジン版『ダンジョンマスター セロンズクエスト』、さらにメガドライブメガCDというとんでもないレアマシンで出た『ダンジョンマスターII スカルキープ』、セガサターンで出た『ダンジョンマスター ネクサス』と、続編が出るたびにやりまくってましたよ…。
ダンジョンマスター』の何が好きって、その世界でずっと生きていける、というのがよかったんですね。このゲーム、敵を倒して経験値を貯めるだけではなく、水汲んで飲んだり食料集めて食べたりしなきゃいけないんですが、そういう「ダンジョンの中で生活している感」がハンパ無くリアルで、一つの世界がそこにあるということで言えば最近流行っているオープンワールドゲームの走りだったともいえるんじゃないのかと思うんですよ。

例によって前置きが長くなりましたが、なにしろこの『Legend of Grimrock』、『ダンジョンマスター』そのものと言ってもいい世界観・システム・操作性を持ったゲームなんですが、それを現在的なグラフィックで甦らせた、という部分が新しいと言えば新しいでしょうか。実の所、新しい「ダンマス」が出来るならグラフィックの進化など関係ないとも言えますが、自キャラや敵モンスターの動きがスムースになっているのは嬉しい事ですね。それと合わせて、ゲームが軽い、というのも魅力の一つですね。昨今の美麗になりすぎたゲームのロード時間と比べると起動からセーブデータロードまで実に早くて軽快です。
「ダンマス」そのまんまのいかにもレトロゲームしたキャラの操作方法が残されているのも楽しいです。自キャラは4人の冒険者なんですが、これが正方形の隊列を組んでいる。そして彼らが冒険するマップはこの正方形を繋いだ形をしていて、移動視点は基本的に前後左右のみ、つまり斜めの方向を向くということが無い。敵も同じように、前後左右からやってきて、斜めから襲ってくることが無い。この辺の昔風の移動方法が逆に実にゲームゲームして面白い。そしてこの『Legend of Grimrock』、戦闘よりも実はダンジョンの様々なトラップや封印を解いてゆく、パズル要素が非常に高いゲームなんです。戦闘は力押しでもなんとかなる部分がありますが、パズルとなるとそうはいかない。中にはかなり理不尽なパズルもあるんですが、これを解いてゆくのがたまらなく楽しい!このパズル自体も移動視点が前後左右のみ、という部分から生まれるパズルであり、だからこそレトロゲームした視点移動が逆に生きてくるんですね。

「ダンマス」と違って不満なのは、このダンジョン世界で半永久的にプレイできるわけじゃないらしい、ということですね。このゲームには食料の概念があることは先に書きましたが、これが「ダンマス」と違って無限ではないらしいんですね。実は「ダンマス」もこのゲームも、食料というのは基本的に倒した敵の肉を食べる、というものなのですが、その食料となる敵が無限増殖してくれないらしい。そして食料が無くなってしまったら多分ゲーム続行は不可能なのでしょう(Wikiで読んだだけなので実際は確認してないんですが)。それと「ダンマス」の細かい"厭らしさ"が削ってあって、スマートでプレイし易くなった分、あの独特の歯応えが若干足りないんですね。その代わり、パズルの難易度はしっかり高いので不満は無いんですが。まあ今後MODやDLCが沢山出ると思いますのでそちらを期待しながらプレイするのが吉かと思います。
さてこのゲーム、今のところPC版ダウンロードのみの発売で、公式サイトかGOG.com、Steamでの購入となります。英語版だけですが、ネットの日本語Wikiを頼れば問題なくプレイできるでしょう。オレのような20代30代に爛れたゲームライフを送って人生棒に振った覚えのある40代後半のおっさんゲーマーなら涙流しながらプレイすることの出来るゲームだと確信しています。なにしろこのゲーム、インディペンデント系の製作なのに、海外ではあのDiablo新作やSkyrimと同じぐらいフォーラムが立ちまくっているというじゃありませんか。ある意味オレがゲームに求めるものは何か?ということまで考えさせてくれるゲームですよね。
Legend of Grimrock 公式サイト
Steamストア Legend of Grimrock
海外レビューハイスコア 『Legend of Grimrock』Game*Speak
Legend of Grimrock 日本語wiki

■Legend of Grimrock Release Trailer