■4デイズ (監督:グレゴール・ジョーダン 2009年アメリカ映画)
時限核爆弾を仕掛けたテロリストを拷問しまくって尋問するっていう映画なんだけど、核テロっていうテーマだけならもはや『CoDMW』あたりの
FPSゲームの世界から完全に置き去りにされてるよね。で、主人公である残虐な尋問官っていうのが冷酷無比かと思ったら段々グダグダになってくるし、拷問の方法も手ぬるいし、こういうブレのある性格のヤツを主人公に据えたのが敗因で、もう一人の主人公であるFBI捜査官がブレない尋問官を突き崩すという役回りだったほうが面白かったんじゃない?
■ウソツキは結婚のはじまり (監督:デニス・デューガン 2011年アメリカ映画)
アダム・サンドラー主演、サンドラー映画御用達監督デニス・デューガンによるユルユルお馬鹿コメディ。でもこういう映画って週末に500円ぐらいの料金のあんまり混んでない劇場でビール片手にボケッとして観るなら最高なんだよね。そういう劇場が日本には無いからDVDで家で観るのが一番適しているといえるんだけども、こういうグダグダユルユルの何の栄養分も無い映画って気楽に見れるからこそ貴重なんですよ。日本は映画料金高いから「愛と感動!」とか「緊張と興奮!」とかいったお腹いっぱいになれる映画が尊重されちゃうけど、映画観る楽しみはそれだけじゃないと思うんだよな。
ニコール・キッドマンがバカ女役を好演してるからお気楽映画好きの人は是非観てよ!
■ホール・パス/帰ってきた夢の独身生活<1週間限定> (監督:ボビー・ファレリー、ピーター・ファレリー 2011年アメリカ映画)
『
メリーに首ったけ』『愛しの
ローズマリー』の
ファレリー兄弟による新作映画だが、前作『ライラにお手あげ』同様、日本ではDVDスルー。上で紹介した『ウソツキは結婚のはじまり』同様のお気楽コメディなんだけど、物語が直線的で脚本を説明することで手一杯になっちゃって、遊びがないというかどうでもいい可笑しさが足りない分コメディとして物足りなさを感じるんだよなあ。あとこれまでの
ファレリー兄弟と比べて華が無いのはちょっとした有名俳優の配役が無いからか。
ファレリー兄弟独特の毒も今回は空回り。
世間一般では評判の悪かったアメコミヒーロー映画だけど、言われてるほど悪い出来ではなかった。確かに展開が緩いしだらだら長いし、
CGIはお金は掛かってたんだろうけどドラマのほうはTV番組並みの薄っぺらさ、配役の華の無さをを感じはしたが、逆にTVドラマの総集編と思って(実際はそうじゃないけど)観るならそんなに酷いもんでもない。特に
CGI部分は「
グリーン・ランタン」っていうぐらいだから緑中心のエグイ配色がチープさをなおさら加速させ、実にB級SF臭くて楽しめた。これ、人間ドラマ部分全部無くして
CGI中心のケバイい映画にしたほうがもっと面白かったかも。
なんだか既存のホラーのパッチワークみたいな映画で、この作品ならではっていう個性が全然感じられないんだよな。お化け屋敷みたいなコケ脅かしはそれなりに挟まれていたが、みんな想定内でたいした驚かず。『
パラノーマル・アクティビティ』臭が相当するのだが、かなりつまらなかった『パラノーマル〜』よりもある意味退屈だったな。わかりやすいカジュアルさが受けたのか?