血塗れ!血塗れ!血塗れ!〜ホラーFPSゲーム『F.E.A.R.3』 (Xbox360) (PS3) (PC)


ホラーFPSF.E.A.R.』のシリーズ3作目、完結篇なんだそうです。ホラーといってもこのゲーム、『バイオハザード』みたいにゾンビやクリーチャーが襲ってくるのではなくて、ゲームの途中途中で心霊現象が起こるんですね。よくある銃撃ちまくりのシューティングに加えて、絶叫と共に不気味な化け物の幻影が見え隠れしたりとか、いるはずのない少女が部屋の真ん中に座ってたりとかいう演出が入るんです。

しかしこのゲーム、1作目からプレイしてるんですがストーリーがかなり分かり難いんですね。『1』は輸入版でやったのでよく分かんなかったし『2』は日本語版でやったのにやっぱりよく分からなかった!まあバリバリ撃ってガシガシ殺しまくれていれば別にストーリーなんか無くても構わないんですが。よく分かんないなりにザックリ説明してみると、軍の研究組織で人体実験されていた女性の生んだ二人の子供が成長して争い合う、といったお話でしょうか。これに軍が開発したクローン・ソルジャーと、これを鎮圧すべく派遣された強襲部隊F.E.A.R.との戦いが絡んでゆくんです。

ホラー・シューターというだけあって何しろ画面に現れる血の量が半端無い。撃ち合いが始まるとフィールドはあっという間に血塗れ状態、地べたは血のプールかと思うぐらい赤一色に染まります!撃たれた敵の千切れた手や足が床のあちこちに散らばるなんざ当たり前、部屋の隅っこにはハラワタ床にぶちまけた死体がゴロゴロ転がっております。まあ実際の所こういったきついゴア表現のFPSは今ではありふれたものなんですが、ホラー的である事にこだわっている分より陰惨なんですな。

ただこのシリーズ、昔からそうなんですが展開が単調なんですよね。なんとなく似たようなフィールドをなんとなく似たような敵を倒しつつ黙々とクリアしていくようなストイックさが要求されて、昨今のFPSゲームに見られるドラマチックな盛り上がりに欠けるんです。主人公はSLO-MOという特殊能力を持っており、これで時間経過を遅らせて敵を倒すなんてことが出来ますが、これも最近のゲームじゃよくある設定だしね。ホラー演出も『DEAD SPACE』あたりと比べてもそれほど怖かったり突然驚かされたりということがないんです。この『3』では前作で核攻撃され瓦礫となった都市を舞台にしており、これまでのシリーズと雰囲気が変わっている点は評価できます。「瓦礫となった都市」自体も最近のFPSじゃ普通な背景かもしれないですが、まあ嫌いな舞台設定じゃないですしね。

ところで今回のソフト、昨今のローカライズ版ゲームのゴア規制を警戒して、Xbox360の輸入盤で購入したんですが、ゲーム走らせてみたらなんとビックリ、普通にローカライズされているんですね。ムービーは字幕ですがゲーム中の音声は全て吹き替え、インターフェースも全部日本語、要するにまだ発売されていない日本語版(日本語版の発売は7月21日)が遊べちゃうって事なんです。逆に英語版と比べてゴア規制がどれほど掛かってるのかっていうのが確認出来ないんですが、プレイ開始時にゴア表現をONにするかどうか聞いてくるので、これをONにした状態のプレイはオリジナル英語版と変わらないんではないかと思います。だってやってみて思ったけど、あれ以上残酷に出来ねえもん!もし輸入版を見つけられてローカライズ版よりも値段が安かったら購入してもいいかもですね(ただしPS3版とPC版はどうなっているかわかりませんが)。

○参考:以前日記で紹介した『F.E.A.R.』シリーズのレビュー
『F.E.A.R.』 『F.E.A.R.2』


F.E.A.R.3 (輸入版)

F.E.A.R.3 (輸入版)

F.E.A.R.3 (輸入版) - PS3

F.E.A.R.3 (輸入版) - PS3

F.E.A.R. 3 (PC・輸入版)

F.E.A.R. 3 (PC・輸入版)