映画『かいじゅうたちのいるところ』には大怪獣は決して出てはこなかったッ!?

かいじゅうたちのいるところ (監督:スパイク・ジョーンズ 2009年アメリカ映画)


この映画『かいじゅうたちのいるところ』なんですけどね、「あれのどこが怪獣だよ!あれじゃ怪獣っつうより単なるモコモコの着ぐるみじゃねえかよ!怪獣っつうのはなあ、もっと禍々しくてグロテスクで破壊的なモンなんだよ!」なんて思ったりもしますが、「いやフモさんあれはね、原題が"WHERE THE WILD THINGS ARE"っていう絵本でね、"かいじゅうたちのいるところ"っていうのは日本で付けたタイトルだから、本来は"THE WILD THINGS"なのであって、フモさんの思う"怪獣"っていうのとはちょっとニュアンスが違うんですよ。そこんとこよろしくなんですね、グフフ」なーんて言われた日にゃあ確かにグウのネも出ませんけどね、それにしたって、やっぱ納得出来ないものを感じるわけですよ。ぐだぐだヤヤコシイこと言ってんじゃねーよオメーよォッ!?とか思うわけですよ。だったらタイトルは『モコモコたちのいるところ』に変えやがれコラ!?とか逆上しちゃうわけですよ。
それとね、まあ、絵本を原案にして映画用にスパイク・ジョーンズが脚色したもんだっつうのは分かるんですがね、オカーチャンと喧嘩したガキンチョが海渡って上陸した島にいる"かいじゅう"だか"WILD THINGS"だかっつうのが、あんなドラえもんを思いっきり不細工にしたモコモコのバケモノなのがイマイチ釈然としなくてねー。もちろん海渡ったりとか島とか怪獣とかっていうのはガキンチョのいわゆるひとつの心象風景だか現実世界の象徴だかっていうのは分かるんだけどね、仮にも男の子だったらあんなモコモコが心象風景だか象徴だったりするか?と思っちゃうわけですよ。あれはどっちかというと女子一般の皆様あたりが「かわいー!」とか言うためにあるような格好してねえか?と思うわけなんですよ。まあそんなに可愛くないけどね。
やっぱりねえ、ガキだろうがなんだろうが、男子たるもの、あんな軟弱なモコモコなんぞじゃなくて、ゴツゴツでトゲトゲでニュルニュルでドバドバな大怪獣を夢見てこそ本分なんじゃないっすか!?ね、そーでしょーそーでしょー!?あのガキンチョがまず上陸しなければならないのは怪獣レッドキング、チャンドラー、マグラ、スフラン、ピグモンが生息するという多々良島ですよ!そしてゴジラ、エビラ、モスラが南海の大決闘を繰り広げるインファント島ですよ!さらにゲゾラ、ガニメ、カメーバが暴れまわるセルジオ島なんですよ!これが本当の『怪獣たちのいる所』であり、そこに上陸することこそが男の子の夢を叶えることなんですよ!そして暴れまわり吠えまわる恐怖の巨大怪獣と一緒に暴れまわり吠えまわるのが男の子の喜びなんですよ!そーゆーことが監督のスパイク・ジョーンズはちぃーーーーっとも分かってない!そんなわけでなーんか小奇麗にまとまっちゃっててイマイチ乗れない映画でしたね!

かいじゅうたちのいるところ 予告編


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