知らない町を歩いてみたぜ (その2)

■某月某日

大学食堂。近くに大学があるということは訊いていたが…そのまーんまやないかい。ま、お客さんにはこういうほうが分かりやすいか。学生が食べるだけあって高カロリーでボリュームたっぷりのメニューなんだろうなあ。定食オール¥650也。店主が自分で描いたと思われる定食の絵がいかにもな感じ。

■某月某日

なんだかいい雰囲気の喫茶店発見。木材中心でちょっとだけレトロ気取った内装がちょっと落ち着く。

なにより気になったのはお店の前に置いてあるメニューに書かれた《地獄のカレーパン》の文字。「15歳未満お断り」「完食の方は閻魔帳に名前を記入」など、どう考えても辛いモノ好きなオレへの挑戦と受け取れるような文章に闘争心がムクムクと沸き立つ。この闘争心を人生の別の部分で役立てればオレももうちょっと違った人間になっていただろうに。

さていよいよ《地獄のカレーパン》とのご対面である。出てきたカレーパンは油で揚げたものではなく、フランスパンのような生地の直径7,8センチのまあるいパンの中がくり貫かれていて、中にカレーが入っており、その上にパンの蓋が乗っている、といったもの。

まず蓋を取り、スプーンでカレーをすくってこれに塗り、ガブッと齧りついてみる。…うおおおおおおおおキターーーーッ!!ここここれは辛い!辛い物ならたいがい大丈夫な筈のオレをして既にヤヴァイ気がし始める!これってデスソースの一番辛いヤツ、「サドンデス」をそのまま甞めたような辛さだ。多分そのものずばりのものが入っているのに違いない。
いやしかしこれはヤヴァイ。体中発汗し口の中は辛いを通り越して痛い、といった状況だが、ここは男の意地で完食を目指すのだ!そもそも辛い物を食べても水なんか飲まないオレが出された水をゴキュゴキュ飲んで口の熱さを鎮めようとしている。カレーパン本体を食べ始めたが、体がショック症状を起こしたのか気が遠くなりかけている(マジです)。
というわけで頑張って一応食べきったが…もうフラフラである。勝負には勝ったが心の中では負けたような気分だ。再挑戦は…絶対しません…。

■某月某日

《地獄のカレーパン》の口直しの為に豚骨ラーメンの店へ。豚骨味噌トロチャーシューメン背脂入り!おいしゅう御座いました。自家製チャーシューがトロトロで実に美味かった。しかしオレは普段お店でラーメン食べたりしないほうなんだよね。なんかラーメンって軽食ってイメージでさあ。軽食ならお腹にあまり溜まらないもの食べるし。晩御飯がラーメン、ってあんまり無いよなあ。でも考えてみたら晩御飯がカップラーメンなことはあるなあ…。単に貧乏なだけかよ…。

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