英国美術の現在史: ターナー賞の歩み展


先日は六本木の森美術館へ《英国美術の現在史: ターナー賞の歩み展》を観に行きました。以前ターナー賞の受賞作品を集めた《英国美術の現代史 ターナー賞の歩み》という作品集を観たときに、「これは現物を観にいかなあかん」と思ってたのですな。
ターナー賞というのはイギリス現代美術の優秀作に贈られる賞で、イギリスのみならず世界的に権威のある現代美術賞なのだそう。実際の作品を観て感じたのは、実に感覚に直接訴え掛ける判り易さやポップさであり、”現代美術”という名称から連想されるような難解さや気取った雰囲気が微塵もなかったのが面白かったです。
音楽好きのオレとしては作品の根底にパンキッシュなものを多大に感じました。それはどの作品にも共通して存在する、謂われなき不安や焦燥感、社会に対する批評性といったテーマがあったからではないでしょうか。
作品は非常に物議を物したというデミアン・ハーストの《母と子、分断されて》(体を真ん中から切断されホルマリン漬けにした牛と子牛の作品)、ギルバート&ジョージやヴォルフガング・ティルマンスなどの有名作家の作品なども見ごたえがありましたが、様々なビデオ・インスタレーション作品に特に興味を惹かれました。
◆英国美術の現在史: ターナー賞の歩み展 森美術館にて7月13日まで(オフィシャルHP)




英国美術の現在史―ターナー賞の歩み

英国美術の現在史―ターナー賞の歩み