スネークフライト

スネーク・フライト [DVD]

スネーク・フライト [DVD]

ホノルル-LA便の旅客機の中に突然湧いた毒蛇の群れ!あたりはどこもかしこも蛇蛇蛇!おまけに天候は最悪で飛行機は大揺れ!機内はもう大騒ぎさ!というお話である。
まあ、すれすれおバカ映画なんだと思えばいいのだと思う。マフィアが殺人の目撃者を抹殺する為に放たれた毒蛇の群れ、ということらしいんだが、何も蛇じゃなくともいいじゃないか。大体蛇を蛇じゃないと偽って貨物室に運び時限装置付きで蛇のケージを開けさせ、蛇が凶暴になるように乗客の首に掛けられる花輪にフェロモン物質を撒き掛け…と裏に手を回してあれこれ仕掛けが出来るほどの密通者がいるのなら、爆弾仕掛けたほうが早くねえか?それにいくら凶暴化させられた蛇だからって電気系統を噛み切ったりするか?貨物室から客室へ蛇がワラワラ押し寄せられるほど航空機の構造ってスカスカな作りしてるのか?などと疑問がわんさかなんだが、まあ物凄いマフィアが仕組んだんだから何でも可能なのかも知れんな!それにしてもなんで蛇なんだよ!
多分製作者は、旅客機の密室の中で蛇に大パニックになる乗客の姿を撮りたくて撮りたくてしょうがなかったのだと思う。その心意気を買えるか買えないかで映画の評価は変わってくるだろう。「凄いね!蛇だね!怖いね!」とノれれば楽しめるし、「ありえねーよ」と思ってしまえば駄作になる。だからこのような様々なインチキ臭さは一切無視し、蛇で客室大パニック!というただ一点のみを楽しめればそれでいいと思わなければならないのである。
だいたい動物パニック映画と航空パニック映画を足して2倍ウマー!を狙った安直な映画ではあるが、そういう一発ギャグみたいなアイディアを臆面も無く映像化したところはB級映画らしい馬鹿馬鹿しさがあって、取り合えず許してあげていいかもしれない。ラストはパイロット全滅で絶対の危機に襲われた飛行機に救世主のように現れた操縦経験者、というよくある展開だが、これもそこそこ捻ってあって楽しめた。プレステ2万歳!