かくも茫漠たる日々

ジュゴンそれは哺乳類
実写版『ゲゲゲの鬼太郎』なる映画が出来るらしい。これの主演がウェンツなんたらという男だというではないか。ウェンツ。何者だろうか。ハインツ。それはトマトソース。都々逸。それは日本文化。いやそういう話ではない。世知に疎く文化のなんたるかを知らず若者たちの趣味嗜好がガボン共和国の祭礼儀式よりも理解できていない文明過疎状態のオレは、ふと興味を覚えて会社の若者に訊いてみたのだ。
「ウェンツって何よ。」「?ウェンツえーぢですか?」「そうそれ。」「ジュノンボーイですよ。」「はあ。」
じゅのんぼおい。オレの人生において記憶する必要の全く無い、記憶していたとしても一生使う事の無い単語の一つであろう。だいたい40過ぎのオヤジがじゅのんぼおいについて熱く語ったらそれはある種のマイナーな性的嗜好の方と思われたとしても仕方が無い。それにしてもじゅのんぼおい…。今日もまた記憶領域のゴミがまた一つ増えたオレなのであった。

■ウッシッシ!
そのおっさんはセブンイレブンの前で携帯電話を使い誰かと話していた。どうやら待ち合わせをしているらしい。「今どこら辺ですか?」「あ、まだ駅前?」「ええ、私ですか?」「あ、はい、私今イレブンピーエムの前で待ってます。」
おっさん。そこはセブンイレブンだ。イレブンピ−エムは大橋巨泉だろ。(ああまた若者にはよく判らない話題を…。)

■飛ばすな
このあいだ出掛けようと思って電車に乗ったら隣に座っていたおっさんがなんだか顔をチマチマ弄っているのに気が付いた。横目で見ていると、このおっさん、顔の皮をペリッと剥くと指先でピッと飛ばす動作を延々繰り返しているではないか。ポリポリ。ぺリッ。ピッ。ポリポリ。ペリッ。ピッ。どこ飛ばしてるんだよおっさんよおお!ってか顔の皮剥いてんじゃないよおお!チックの一種なのかな。背広着た普通っぽいおっさんだったが。その内このおっさん、股間に手をやるとゆっくりと掻き始めた。それはもうもんまりと。今までこれほどもんまりと股間を掻く情景を見たのは上野動物園のゴリラの仕草を見て以来である。しかしこのおっさん一向に手を休めないんだが…。あああもう止めてェ〜〜ッ!