The Girl Who Loved Tom Gordon / Stephen King (著)、Alan Dingman (イラスト)

The Girl Who Loved Tom Gordon: A Pop-up Book

The Girl Who Loved Tom Gordon: A Pop-up Book

がびょーーん!ホラー作家スティーヴン・キングの飛び出す絵本だびょーん!!なぜがびょーんって言うのかと云うとこれががびょーんと飛び出す絵本だからだがびょーん!!!(だんだん苦しくなってきた…。)
飛び出す絵本なのになにしろ元がスティーヴン・キング、子供たちに夢と希望よりもトラウマと悲鳴を与えるようなとんでもない企画モノである。原作『トム・ゴードンに恋した少女 』はオレは未読。深く暗い森の中に迷った少女のサバイバル・ストーリーなのだが、人一人いない森の中で錯乱した少女が見る様々な幻影が恐い…。絵本のページも、不気味な修道僧が頭巾を取ったら化け物だった…とか、蝿だか虻だかにたかられ口を大きく開けて絶叫している少女…とか、極めつけ、牙を剥き出し炎のように赤い目をギラつかせ少女に襲い掛かる地獄からやってきたかのような巨大な熊、とかね。しかし本当は極限状態の半ばイッちゃってる少女の姿が一番怖い…。まあ、お話はそんな少女を少女の好きな大リーガー選手の幻影が心の支えになる、という、本当はハート・ウォーミングな話らしいんだが、絵本自体はどうにも不気味で可愛くなく出来ています。嫌がらせみたいです。でも案外子供は喜ぶかな。全部英語だけど。「eeeeeeeel!!」とか言ったりしてね。