プチオフ@六本木

昨日は会社に休みを貰い、大学の編入試験で東京にこられる用事のあった九州出身のイトちゃん(id:itopさん)とお会いしたのであった。という訳でオレのはてなプチオフ会レッツゴー!である。
3時に新宿のホテルにチェックインということだったので、ホテルで待ち合わせしたのだが、オレの方が先に到着。「もうすぐ着きますよー」という彼女のメールに、オレはある告白文を送る。「君に言ってなかった事がある…。実は今日オレ、全身タイツなんだ…。」場面は急展開だ!上京するいたいけな若人を全身タイツで仁王立ちして待ち構えるフモ!何だ何があったんだフモ!何がお前にそのような羅刹のごとき真似をさせるのだ!…ええと、冗談でしたが…。初っ端から若人をドン引きさせ相変わらずの寒さをかもし出すオレであった。
さてホテルに到着したイトちゃん22歳は背の高いほっそりした九州美人であった。「いやあ、スイマセン…。」我と我が身の薄ら寒いルックスにしきりに恐縮するオレ。せめてシェイプアップしてから会うんだったなフモよ!しかしそんなオレに「何謝ってるんですかあ」と言ってくれる優しいイトちゃんであった。
ホテルを出、予定として、六本木にいってヒルズ見学、その他あれこれ、ということになっていたので、六本木への地下鉄を探す。いや、探すはずだった。しかし緊張しまくってたオレは訳も判らず新宿の道をただただ直線に歩く!そして地下鉄駅の場所がわからない。「ええとあの…地下鉄の場所が判らなくなってしまいました…。」のっけからこれである。「…ああ、まあ、大丈夫ですよ。」めげずに微笑む優しいイトちゃん。取りあえず新宿駅まで行って、そこから六本木へ。
しかし。何度か行った時には営団地下鉄を使っていたので、都営線を使って降りた時に、どうやって向かえばいいのか判らなくなってしまう。「多分、大きいから判ると思うんですが…。」会った時から泣き事しか言ってないぞオレ!しまいには「すいません駄目だオレは駄目なヤツなんだああ」と喚き出す始末だ!すかさずイトちゃん、「日記で読んだ通り…自虐的な方なんですね…」とポツリ。ううう…。理解されている…。
そんなことを言いながらヒルズに到着。展望台に上ってみる。六本木ヒルズの展望台は52F、高さは海抜250m、地上からは218mの景勝だ。窓の外には夕暮れの東京の街が広がっている。これはなかなかの景色だった。東京に長く住んでても、こういう展望台なんてそうそう上らないもんな。「おお!東京タワー!あっちは恵比寿ガーデンプレイス!あれは赤坂パークヒル!」とはしゃぎまわるオレ。…って、オレがはしゃいでどうするんだよ…。一周ぐるっと廻ったあとに53Fの森美術館へ。写真、現代美術の展示されたそこは思った以上に異空間で、美術好きなイトちゃんも堪能されたことだろう。その後ミュージアムショップでアートグッズなどを眺めていたらイトちゃんがヒエロニムス・ボスの絵画『快楽の園 地獄』をフィギュア化したものを見つけ、しきりに魅入っている。「フモさん、これいいですねえ…。」ボスの『地獄』の魔物に興味シンシンなイトちゃん。侮れないヤツ…。
ヒルズを出て毛利庭園にさしかかるとそこはクリスマスのライトアップで幻想的に輝いていた。「わあ、綺麗!」…えー、これはオレの発言です。例によってオレが率先してはしゃいでました…。すまん…。毛利庭園のみならず、六本木は66プラザ、けやき通りと、白、青を基調としたイルミネーションが木々に飾られ、そこかしこが光の森のような美しい演出がなされていた。いやあ、こういう所、カップルで来れば本当に楽しいでしょうねえ。
さて次はイトちゃんがかねてから観たいと言っていた西麻布のインテリア・ショールーム&ギャラリー、「ル・ベイン」へ。けやき通りの道々を歩きながら、目的地へと向かう。目的地へ…ええと。「ええと、イトちゃん、道こっちでいいと思う?」ネットでプリントアウトした地図をみながらイトちゃんに確かめて貰う。「あー、いや、フモさん、反対じゃないですか?」「えええ?」「ええと、きっとこっちだと思うから。じゃあ、私が見て上げましょう。」「…すまんのお。」
今日九州から来たばかりの若人に道案内をして貰う東京生活20年のオレ。『情けない』とはオレの為の言葉さ!「イトちゃん、女の子にしては、方向感覚優れているんじゃない?」「うーん、普通以下だと思いますけど。」おおい、イトちゃん、オレの、オレの立場は!
そんなこんなでギャラリー「ル・ベイン」。お目当てだっただけあって、イトちゃん溜息をつきながら眺めておられました。「あー。これ欲しい…。」「グフフ、イトよ、おぢさんが何でも買ってあげるぞ。」「…フモさん、そのキャラ怖いです…。」なんだなぜなんだなぜ普通に振舞えないんだオレ(泣)。
ギャラリーを出て、イトちゃんの好きな鰻を食べて貰おうと、170年続くという西麻布の鰻の老舗、『いちのや』へ。遊廓から着想したという和風建築の佇まい、欄間や遣戸など、古民家からそのまま移築した建具も数多い、とても渋い店構え。「一見さんお断り、みたいな雰囲気ですねえ」とイトちゃん。店では鰻のコースをいただきました。イトちゃんにはとても堪能して貰えたみたいだったので嬉しかった。オレは調子に乗って生ビール5杯&焼酎グラス1杯飲んでしまいましたが…。ああ、どこまでもおやじなんだああ!実際、こういう機会があればこそ食べる事ができた本当に素晴らしい料理の数々で、逆にオレもイトちゃんに感謝なのであった。今年食ったものの中で一番美味しかったです、ハイ…。
鰻屋ではやっと落ち着いてあれやこれやおはなしすることができました。なんか、はてなの日記でお互いのことを知って、土地も離れているから会う事はないだろうと思っていたけれど、ひょんなことから、会う事が出来て、こんな素敵な店でいっしょに食事して、喋ったりすることができるなんて、本当に不思議なもんだよねえ、と語り合いました。
そして帰路。来た道だから今度は間違えないさ!任せとき!と豪語するオレであったが…結局また電車間違え、道間違え…。オレの頭の中の磁石は多分地球じゃ使えないんだよ!というわけで最後まで迷惑をかけ通しではありましたが。でも「楽しかった」と言って貰ったので嬉しかった。「東京に住むようになったらまた逢いましょう。」と約束。そうだ、そしてその時は、決して道に迷わないようにします…(泣)。
まあそんなこんなでしたが、編入試験、無事であることをお祈りしています。まだ試験は続くそうですが、お体に気を付けて、頑張られてください。応援しています。

そして予告。『次のOFFは京都だ!!』(だ、誰に言ってるんだ!!)