世界のホットドリンク

Hot Drinks around the World 世界のホットドリンク

Hot Drinks around the World 世界のホットドリンク

ドイツのグリュー・ヴァイン、オランダのミントココアから定番のカプチーノ、甘茶、エッグノック……世界各地で今日も誰かとともにある、85個のホットドリンクをレシピ付きで紹介。
世界中どこを探しても、一杯の温かい飲みものがある。

お茶を飲む習慣がない。コーヒーはよく飲むのだが、朝とたまに夕食に飲むぐらいで一日に何杯も飲むということは無い。日本茶も飲まないから部屋には急須が無い。紅茶のティーパックは置いてあるけれど暫らく前のものだ。ああ、水代わりにお茶のペットボトルを買って飲むことはあるな。でもこれもあっという間に飲んでおしまいだ。
どうも基本的に間が持たない人間なので、”お茶を飲んで寛ぐ”ということができない。飯屋に入っても喫茶店に入っても、何か周りが気になってジリジリしてしまい、そそくさと茶なり食事なりを片付けてさっさと帰ってきてしまう。別に誰に急かされている訳でもないのにねえ、店員さんがこちらを睨んで「用事済んだらさっさと帰ってくんない?」と目で訴えてるような気がしてしょうがないんですよう。
この”間の持たなさ”は食事のスピードにも影響していて、ご飯を食べるスピードは速いし、飲み物もどんなに熱かろうが冷たかろうが殆ど一気に飲んでしまう。だから口の中に火傷が絶えない。《冷ます》ということを考えたことが無い。口にさえ入れば後は食えるものである、という単純な思考のみで生きているのである。ただね、熱過ぎる食い物は当然胃にも悪いんですよ。癌の原因にもなるとさえ云われておりますよ。皆さんはオレのような真似はされていないと思いますがお気をつけください。
そんなオレがこの本を買ったのは、ひとえに外国小説などで出てくる飲み物が具体的にどのようなものか知りたかったからだ。描写される飲み物がどのような色や香りをしていて、どのように飲まれるか知ることは想像力が膨らんで楽しい。レシピなど載っていても、自分で作ることは先ず考えられないが、それでも何で出来ているか?を知るのは十分面白い。そしてまた、世界中の飲み物を眺めるというのは、世界の広さや広がり、そこで暮らす人々の生活の有様を感じることが出来て、やはり楽しいものだ。
本では地域別にまとめられているが、ここで紹介されているヨーロッパのホットドリンクが殆どアルコールが入れられていることが何故か「さすがアングロサクソン…」などと思ってしまった。まあこればかり飲んでる訳ではないだろうが、何か国民性を感じるよな。しかしアルコールとカフェインの組み合わせは結構心地よかったりする。眠くならないところがいい。レモンと蜂蜜で作るレモネードは、学生の頃好きでよく作っていた。あの頃は生姜を煮て自分でジンジャーエールまで作っていた。どういう学生だったんだ。
それより東ヨーロッパのホットドリンクの方がいささか興味が沸く。バター(とラム酒と砂糖)の入ったコーヒーって美味いの?(コーヒー・グロッグ/北欧諸国)スエディッス・グロッグ(スウェーデン)はアーモンドスライス入り。むう。一番興味が沸いたのはベラルーシの『ゴゴリッ・モゴリッ』という不思議な名前のお茶。牛乳・ハチミツ・レモン・卵黄・バターで作る温かいミルクセーキ。もう一度書くけど、なにしろ名前が『ゴゴリッ・モゴリッ』!スプーンでカップを混ぜる音を名前にしたらしい。
これがアジア・中東になるとやはり『お茶』!って感じがしてくる。チュニジア・モロッコあたりだとミント・ティーが定番だとか。アメリカ篇になるとエッグノックという卵黄とミルクの入ったコーヒーが紹介されるけど、なんだかあまり聞いた事がないな。