インド家庭料理入門 アーユルヴェーダで食べる朝昼夕飯(その2)

インド家庭料理入門―アーユルヴェーダで食べる朝昼夕晩

インド家庭料理入門―アーユルヴェーダで食べる朝昼夕晩

アーユルヴェーダ
インドには伝統民間医療の「アーユルヴェーダ」というものが存在します。

アーユルヴェーダとは?
中国に漢方があるようにインドには印方と呼ばれるものがあります。
5000年の歴史を持つインド伝統医学「アーユルヴェーダ」ですが、アーユルヴェーダとは、サンスクリット語で“生命の科学”と言う意味です。Ayurが生命、Vedaが科学もしくは知識をあらわします。
http://www.eonet.ne.jp/~kilala/ayurtoha.html
アーユルヴェーダとは何か
Ayurveda=Ayuh アーユフ veda ウェーダ =生命の科学 Science of Life
アーユルヴェーダには治療についてだけではなく、季節による過ごし方、食べる物、量、選び方、勉強のしかた、友達との関係、先生と生徒との関係、何か始めるときのことなど、生き方そのものを教えてくれる哲学ともいえます。そこにはもちろん病気の予防や、治す方法も含まれているので、生命の科学と呼ばれます。
http://www2.begin.or.jp/ytokoji/ayurveda/ayurveda-basic1.html

漢方のようなイメージもありますが、宗教や生活態度など生活全般に関わるホリスティックなものであるため、どちらかと言うとインド哲学っぽいものであるようです。日本ではこれをエステやマッサージという形で簡略化したものとして紹介している健康本やエステ・サロンなどもあり、女性の方ならご存知かもしれません。食事に関してだけ取り上げるなら確かに漢方などの「医食同源」と同じ考えを持ったものですが、そこはインド、スパイスが考えの基本にあったりします。入手の難しいスパイスもあるため、日本に住んでいると完全に再現できる訳でもないでしょうが、面白い考え方や役に立ちそうな健康法は確かにあり、生活にちょっと応用してみるのはいいかもしれません。

アーユルヴェーダ」の中心となっているのが、人間の身体は「ヴァーダ」(運動エネルギーの働き)、「ピッタ」(物質を変化させ燃焼させる働き)、「カバ」(物質を統合し安定させる働き)という3種の機能(ドーシャ)があるという考え方です。

本の中では、食事を口に入れ、消化吸収排泄されるまでの働きが「ドーシャ」によって説明され、それを体質に応じて食生活に応用してゆくことが大まかに取り上げられています。この働きを阻害するものがあると、病気や体調不良になりやすいという事なんだそうです。季節による食物吸収の違いなど、日本でも応用できる考え方があるかもしれません。面白かったのは「食事中水を飲むと消化の妨げになるので飲んではいけない」と言う考え方。いつも冷たいビールで食べ物を流し込んでいるオレのような人間は考えるまでもなく不健康なのには違いありません…。
ここでは本で触れられている季節に応じた応用法などを。
・春…花粉症に悩む人にはターメリックがいいらしい。蜂蜜を多めに取り、砂糖は減らすこと。これは体を温める考え方らしい。
・雨季…胃腸が弱りやすいのでクミン、ブラック・ペッパー、しょうがを取る。便秘には一晩水に漬けたレーズンを朝に。寝る前の温めた牛乳、オオバコも効果的。
・夏…スタミナを取るためたまねぎのスライスを。ヨーグルト、バナナも体を冷やすのでグッド。逆にこの二つは冷える時期に夜食べてはいけないそうです。
・秋…苦味、渋みの多い緑黄色野菜をとると良い。
・冬…体を温めるレッド・ペッパー、しょうがをたっぷり。風邪の喉の痛みにはクローブ、ブラック・ペッパー、しょうがなどが効く。

喉の痛みにコショウっすか!?新たな発見です…。

勿論、例えインド5000年の歴史とはいえ、インドで生まれたものである以上、インド以外ではちょっと微妙なのではないか部分もあるでしょう。漢方でさえ優れたものでは在るにせよ万能ではないわけですしね。西洋医療の対症療法はなにか方手落ちであるのですが、かといって漢方、印方は基本的に民間療法であろうかと思いますし、この両者を折衷する方法が肝心なのではないかと思います。

●日本アーユルヴェーダ学会http://www2.begin.or.jp/ytokoji/ayurveda/
●Ayurvedic lifeの提案!!http://www.eonet.ne.jp/~kilala/

※文章ではエステなどに詳しい「だ☆」さんのメールを参考にさせて貰った部分もあります。「だ☆」さんありがとうございます。