中国四千年

中国人のお客さんから電話が来る。オレは宗教上の理由で異国の言葉を話せないのだが(大嘘)、取り合えず英語であれば社の他の者に回してお茶を濁す。ところが今日のお客は片言の中国人。英語もダメ。日本語で話しても話の半分しかわからない。
そこで思いついたのがオレの勤める肉体労働現場(飯場=ハンバともいう)で外国人労働者の皆さんを斡旋している手配師の通称”社長”。
「なあ社長、オタクのところの作業員、殆どフィリピン人だろ」
「うん。」
「中国人はいねえのかい?」
社長一瞬考え、「あ、いた」
「あ、そう」と期待するオレ。
「でもね。」
「うん。」
「入管に捕まっちまったよガハハ!」
「…。」
捕まってましたかよ…。