友達

「最初会った時どう思ってた?」
「あー。私達似てるなって。似たもの同士だな、って。」
「ははは。俺もそう思っていた。俺たちは外れ者の匂いがする」
「やっぱり。」
「こんな世の中下らねえ、と思ってるだろ?」
「うん。」
「豊かな生活なんてどうでもいいと思ってるだろ?」
「うん。」
「やっぱり似てるよな。」
「そう。だからあなたはとても素敵な友達。」
「…友達なのか?」
「私、縛られたくないんだ」
「…やっぱり、これっきり…」
「もうこれっきりとか言わないで。私はあなたの事が好き。これからもずっといたい。死んだら看取ってやるわよ。」
「人をじじいだと思って…。」
「だってあなた私のお父さんほどの歳だし。」
「でも友達?」
「そう、友達。」