深大寺来訪

「そうだ、深大寺行こう。」
…寺である。四十過ぎの男が一人、寺である。渋い。枯れている。憂愁である。何があったのだろうか。昨日誕生日を迎え、何か思うところがあったのだろうか。いいえ。そうではありません。このオヤジの真の目的は、深大寺前にある鬼太郎茶屋』だったのです…。グッズ買いまくっちゃるっ!
と言うわけで新宿から京王線に乗って調布へ。京王線に乗る事自体初めてかもしれない。そして調布で降り、バスで深大寺入り口へ。おお!緑だ!緑がいっぱいだ!こんなに緑色を見たのは久し振りだ!なにか九月にしてやっと夏らしい感慨を抱くオレ。なんか夏休みみたい。
とりあえず腹ごしらえをすることにする。深大寺と言えば『深大寺蕎麦』である。蕎麦を食わねばなるまい。この為に朝飯も抜いてきたんだからな。
しかしバスを降りて深大寺を目指す道すがらは蕎麦屋だらけである。あっちも蕎麦屋。こっちも蕎麦屋。で、なんだか知らないけどひなびた風情をこれでもか!と醸し出しまくっているのである。石を投げれば蕎麦屋の窓ガラスを割るだろうこと必至。ひょっとして深大寺蕎麦というのが先にあってそのあと便乗で寺が出来たのでないかと思うぐらい(思わないって)。
これだけ蕎麦屋があるとひねくれ者のオレは「けっ!深大寺に来たから蕎麦かよ!当たり前すぎるんだよ!予定調和なんだよ!批評がないんだよ!こうなったらカレー食ってやる!」と次第にムカムカしはじめる。しかし、昨日歳を重ねたばかりのオレは、いやいや、それでは大人気ないではないか、そろそろアダルチーで落ち着きある素敵なオヂサマなオレを演出するべき時期に来ているのではないか、と気を取り直し、自分を落ち着ける。
と言う訳で当初の予定通り渋く枯れた蕎麦屋を探し、暖簾をくぐる。

深大寺蕎麦マップ : http://www.navi-tama.com/kumiai_shouten/jinndaiji/

入ったのは『雀のお宿』という店だったが、どうやら高級店に入るほうらしい。

なんか凄かったぞ。店の中に竹林が生えているぞ。座敷外の席に座ると表なのでとても開放的。おおっ、深大寺の鐘が鳴っている。そして蝉時雨れ。お線香の匂いが漂ってくる。蕎麦を待っているオレの横をアゲハチョウやトンボがひらひら飛んでいるではないか。…う〜ん、ムード満点だぞおい。深大寺恐るべし。
頼んだ天ざるが出てくる。食う。……。……。ヤヴァイ。蕎麦の美味い不味いが判らない。日頃カレーだのピザだばかり食ってるせいなのか!?舌が子供並みなのか!?有り難味の無い自分の味覚に多少いじけるオレ。
しかしかなーり落ち着く店であった。そもそもオレが外食嫌いなのはどこ行っても落ち着かないからなんだよな。う〜む。深大寺蕎麦についてはまたいつかリベンジしなければなるまい。
さて腹ごしらえもして目指すは『鬼太郎茶屋』。ま、基本的には鬼太郎のタレントショップみたいなもんなんですけどね。
ええと、長いんでまた明日。二日も続ける内容じゃないがな。