Burning down the house

今日は29℃だとか言うのでいよいよエアコンをつけるべきだとは思いつつ、去年調子悪いまま夏が終り放置した状態だったのであった。「ああ…直さなきゃならない…どうしよう…」と例によって激しく苦悩する真性ズボラーなオレ。苦悩は早くも「車輪の下」のハンスの域へ。
そうやってうだうだしながら何も手を付けず「鉄腕バーディー」の新刊9巻をダラダラと読んでいたが、TVの配線まわりもどうにかしなけりゃいけない事をぼんやりと思い出す。「ああ…これも直さなきゃならない…どうしよう…」と「罪と罰」のラスコーリニコフもかくやとばかりに苦悩の深まるオレ。
そうこうしているうちにパソコンが起動しなくなる。あんな事やこんな事をしていたせいだったが、もはや絶望感は最高潮に達し、「レ=ミゼラブル」のジャン・バルジャン並みに苦界の底へ投げ込まれる。
だから。悩まなくていいから。はよ直せっちゅうねん。世界名作文学シリーズなんかやってんじゃねえ。
という訳で三つ同時に修理を開始するのだが、同時だから進行は遅々たるものである。段々嫌になってくる。富士の樹海が自分を呼んでいるような気がする。そしてやっと一個づつやるべきだと気付く。やはり性格に問題があるのだろう、と、自分の生い立ちにまで遡ってそのダメさを考え及び、メソメソする。やっぱり終電無かったからって四時間歩くような人間はダメ人間なんだ、人間の屑なんだ、といらない事まで思い出し、全てを投げ出し北陸の淋しげな港町にでも逃げ出してパチンコ屋の店員とか塗装工とかやってひっそり生きよう、とか失踪計画を練りだすオレ。もはや気分は太宰先生「人間失格」ある。ネットの青空文庫で読めるから君もオレと一緒にダメ人間になろう。http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/files/301_14912.html
しかし暑いのだけは困った。それで、まずエアコンをクリア。なんだ、やればできるじゃないか。次にテレビをクリア。おお。オレだって人並みのことができるじゃないか。嬉しくなって見たくもない「アッコにおまかせ!」を呆けたように見続け、無駄な時間を浪費するオレ。TVって本当に下らないなあ、と少し具合が悪くなる。
さて最後はパソコンなのであった。