- 出版社/メーカー: Sony
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もう、オープニングのCGアニメもボウイの黒っぽいタイトなステージ衣装も、バンドのメンバーも演奏も勿論ボウイ自身もカッコイイことこの上ない。60過ぎてもロックンロールの第一線のステージで演奏してるんだから驚異的です。やはりアップになるとそれなりに顔には皺が刻まれていますが、これがまたいい具合なんだな。
曲目はというと実際オレなんかは苔生したロートルファンの一人ではありますが、実は往年の名曲よりは近作最新作の方が断然カッコよく感じた。やっぱりいつでも「今」が一番の旬の人なのだから。オープニングの「レベル・レベル」の後に「ニュー・キラー・スター」「リアリティー」へと曲が展開するけれど、曲のスピード感やギターの走り方が違うもの。昔の曲は、名曲ではあるけど、やっぱり時代を感じるもんなあ。
それとバンドメンバーで目を引いたのがベースのGAIL ANN DORSEY。黒人女性なんですが、つるつるに剃った頭に丈長めのひらひらしたスカート、そしてぶっといベースをブッコンブッコン弾いてるんですね。剃髪にしているけどこれがまたいい女なんだわ。しかも「アンダー・プレッシャー」では、かつてフレディー・マーキュリーの歌ったパートを彼女が担当して歌いますが、これがまた実に伸びやかでソウルフルで良い歌声なんです!彼女が歌うこのシーンはこのDVDのなかでハイライトなんではないかと思う。
あと「ラヴィング・ジ・エイリアン」はオリジナルでは退屈な曲だったが、ここではシンセ&ギター1本で演じられ、アレンジも微妙に変わり、実はとても美しい唄だったという事を発見。若かりし頃の攻撃性が抜けて、始めて歌える事の出来た叙情だったんではないか。ここにもボウイ壮年期の輝きを見て取る事が出来る。