ソニーセガマイクロソフト

ところでこのFULL SPECTRAM WARRIOR、制作は海外で、確かに非常に海外ゲーム、PCゲームの匂いがするが、完成度、独創性は実に高い。よくできたゲームだと思う。しかしプラットフォームがX-BOX、アメリカのゲーム市場では売れているハードではあるが、ご存知のように日本では惨敗状態である。別にマイクロソフトの肩を持つ訳ではないが、オレはこの状態がなんとなく歯がゆい。良作を作っても売れないのであれば、市場が冷え込んでしまう。そういうのはつまらないと思う。
そもそもオレはメーカーとしてのSONYが嫌いだ。SONY家電のデザインばかり先走った小洒落た雰囲気に嫌味を感じるし、そのデサインとは裏腹の故障の多さに家電メーカーとしての魂の無さを感じていた。そう感じていたのはオレばかりではないようで、家電としてのSONYブランドは往時の勢いは無いと聞く。そもそも、いろいろなゲーム機を所有したオレだが、プレイステーションはその中で真っ先に故障したし、PS2に至っては購入時に初期不良である。嘗めてるのか、と言いたい。
X-BOXには、かつてのSEGAのゲームを彷彿とさせる男気溢れる硬派なゲーム性を感じるものが多い。オレは、往時はメガドライブメガCDを揃え、32ビット次世代ハード戦争の折にはプレイステーションなど目もくれずサターンを買いに走った。第2次次世代ハード戦争ではPS2に遅れをとり、ドリームキャストのパーツが揃わないばかりに年末商戦にハードを並べられなかった湯川専務の苦渋と辛酸を我が事のように感じ、そのドリームキャスト撤退の報には涙を呑んだものだ。そしてバーチャファイター4がPS2で発売された時、一つの時代が終わったんだな、と感じた。今でもPS2SEGAのゲームの発売があると妙に甘酸っぱい想いが脳裏をよぎる。そんな男の郷愁と感傷が、X-BOXで再び実現されようとした時、オレは「もう一度、やり直せるんだ」と心ときめいたものである。その頃オレはコンシューマー機なんぞより海外PCゲームの革新性に満ちた映像とドライでクールなゲームシステムの虜になってはいたが、X-BOXにはそんなPCゲームと相通じるセンスがあると思うのだ。
今現在、マイクロソフトX-BOX後継機の開発・発表を控えているのだと言う。その名はX-BOX360と名付けられているらしい。またもPS3とのガチンコ勝負になりそうな予感だが、今度こそ、X-BOXには、そのゲーム機としてのポテンシャルの凄さを、ゲームファンに知らしめてほしいと思う。