最近買ったCD

■A Night At The Playboy Mansion : Dimitri from Paris
■After the Playboy Mansion : Dimitri from Paris
■In the House : Dimitri from Paris
■In the House : Kenny Dope
In the House
In the House
AFTER THE PLAYBOY MANSION
A Night at the Playboy Mansion
ええなあ…。デォミトリ・フロム・パリス、ケニー・ドープのハウス・DJミックスを大量購入。4アルバム計CD7枚、97曲、8.4時間。どれが、というよりもどれも、金太郎飴のごとく安定したクオリティのミックスで、ジェリー・ビーンズやマーブル・チョコのようにチープでカラフルでスゥイートなディスコ・ソングの数々がソーダの泡のように現われては消えていきます。すこしもおなかの膨れない、たいした栄養も無い駄菓子のような音。でも駄菓子だから、ちょっとしたひとときに軽い幸福感を味あわせてくれます。お菓子ばかり食べてると体に毒だぞ!というわけでこの音は本当は毒なのかもしれん。ミディアムテンポでじっくり攻められると何時間でも聞いていられるから、気付いてみると微弱な快楽信号の虜になって奇妙な陶酔感に酔ってしまいます。しっかし、ええなあ・・・。ひょっとしたらこいつら天才なのかも。


■The Theory Of Everything : OCTAVE ONE

オクターブ・ワン。デトロイトテクノのもう一つの形。1作目はテクノの秀作として語り継がれているけれど、この2ndではラップをフィーチャーしたより黒く重たいうねる様なグルーブを感じる。1作目のマンマシーンな美しさはないけれど、ヒップホップのより人間的な温もりとテクノのスピード感が折衷された新しい音に仕上がっている。ギャラクシートゥギャラクシーのライブでも感じたし、セオ・パリッシュあたりがもろにファンクネスな音を鳴らし始めている事を考えると、今テクノから音楽を始めた黒人達はよりバック・トゥ・ルーツな音を模索し始めているんだろうか。しかしテクノの人間の肉体を捨てたような純粋に抽出されたリズム感と未来的な音を好むオレとしては、イマイチこういう流れが受け入れがたいのだ。なぜならヒップホップやファンクの音としてはそれほど新鮮なものではないと思えるからだ。


■The Rising Sun : JOEY BELTRAM

N.Y.発、ベルリン経由。ジョーイ・ベルトランの新作はトレゾア・レーベルからの発売。それほど多作でもないのに新作は全10曲、短い!どの曲もDJがミックスを行うための良質なパーツとしてのテクノサウンド。シンプル、コンパクト、高性能。妙な温度も色彩も添加されていない、そつのない職人芸としてのテクノ。余計な情緒なんていらない。ただ踊る事が、音楽が楽しければいい。こんな無私な音だから、逆にベルトランの手腕は信用できる。


■Fosbury : TAHITI80
フォスベリー
オレには珍しくスウィ−トなギターポップバンド、タヒチ80。ただどうもフランス人というのは奇妙なセンスをしているなあ、という気は随分前からしていた。ギターポップといいながら、UKや北欧のギターポップバンドと比べると、こってりした音のように感じるんだが。音も突っ走らずに微妙に抑制され、大人の余裕すら感じる。それだからセンシティブさを取ったら何も残らない学生の余技みたいなフォークグループには辟易しているオレでも聞き入ってしまう。しかも今作はアウトキャストのアルバムに参加していたミキサーが参加、ということでリズムがよく跳ねる、ギリギリのラインでダンサンブルなポップチューンに仕上がっている。アウトキャストのアルバムもヒップホップやファンクなんかにとらわれない、黒人独特のグルーブを感じる良質のポップ・アルバムだった。そもそも黒人ポップってありそうでない所が新鮮だったもんな。そしてそんな音的な違いはあったとしても、やはりタヒチ80の音は頑固にタヒチ80の音なんである。フランス人って頑固者が多いのかな。