歳をとる

今日で42歳になる。
歳をとると最初に思うのは肉体と容姿の衰えだ。男の場合しか判らないが、例えば歳をとって腹が出てくるのは、不摂生をしてるからではなく、腹筋が緩んでくるかららしい。それと合わせて、代謝が衰えてくるから、いつも通り食事をしていても贅肉になってしまう、ということもある。オレはもともとボヨンとした体型なので、気をつけないと直ぐデブデブになってしまう。何年か前からダイエットしてて、体重のほうは5KGばかり落としたが、まだ太り気味なんだろうな。
しかしどうもオレは若く見られる。年齢不詳とまで言われる。外交辞令もあると思うが、大体は30台半ば、35歳ぐらいに見えると言われる。要するに7歳は若く見えるらしい。髪の毛なんて単にボサボサにしてるだけなんだが、まあ歳にしては色艶もあり白髪もない。でもよく見ると頭頂部が危ないかもしれないなあ。ま、禿げたら禿げたで、それでもいいや。あるがままでいいっす。
しかし、昔から若く見られるほうだが、もう最近はどうでもよくなってきている。考えてみて欲しい、27歳が20歳に見られるならそれは若く見られているのだろう。しかし42歳と35歳の見た目と言うのはもともとそれほど変わらないんじゃないかと思う。それに、多分、家庭だの子供だの、そういったものに責任取んなくて良い人生送ってるから、所帯じみる事なく生きられたのかもしれない。
体力のほうは、もともとあるのか無いのかわからない。スポーツはしないし苦手だが、どうも歩き回るのが好きな性質みたいで、買い物に出かけると殆ど休み無しで歩き回ってるので、その分体を使っているのかも知れない。大体、出かけて帰って来ると、足パンパンになってることあるもんなあ。…っていうか、休めよ、オレ。だから、体力はあるような気がする。クラブで踊ってても、一緒に行った若い奴が夜遅くダウンした後でオレ一人踊ってるということはよくある。(おじさん自慢げ)
厄年なんですよ、とかよくギャグで使うが、本当はあまり気にしていない。御祓いなんて、どこかの宗教団体を儲けさせるだけだろ。そもそもこんなのオカルトだろ。オカルトは星占いだけにしとけよ。大体海外に厄年があるかよ。
体調のほうも良いのか悪いのかわからない。取り合えず、半日パソコンゲームやってても肩が凝る事はないし、腰も痛まない。目も良くはないが、極端に悪くはない。(視力矯正はしてないんですよ)多分、もともと飽き易いので、根を詰めないからなんだと思う。ずっとパソコンをやっているようで、じつは立ったり座ったりお茶入れたり、無意識に体を動かしてるんだろう。
持病もない。歯は全て治療済みで、歯医者の世話になることはまだ先だろう。そもそも、ここ何年も、歯医者以外の医者に掛かったことがない。
それでも健康診断をすると、肝臓には支障が出ているようだし、血圧は高いし、不整脈はあるし、中性脂肪も高い。ただこれは酒を控えて体重を減らせ、ということなので、それは気を付けている。…いや〜辛気臭い話ばかり続いてスイマセン。
あとは精神状態が良好で、物事にわだかまりや執着を持たずに生きられればそれでいいんだという気がする。何しろ、オレ、全ては気持ち次第だと思ってる人間なんですよ。
オレは結婚していないし、もちろん家庭も持っていない。それでも少ないながら友人はいて、ロマンスのないガールフレンド(?)がいたりもする。(号泣)かつては引き篭もりのデブオタだったにしてはよく頑張ったじゃないか、と自分を褒めてやりたいぐらいだ。
オレは自分の人生に望むことが殆どない。結婚も家庭もないならないでいいし、自家用車にもゴルフの会員権も海外旅行にも興味がない。広い住宅も北欧風の家具も要らない。お金は食べていけるだけあればいい。こだわるんならハイスペックのパソコンをいつも持っていたい、ということと音楽がいつも楽しく響いてくれればいい、ということ、いつも好きな洋服を着れる、ということ。酒が美味いこと。そして女の子がオレの冗談にいつも笑ってくれるということ。…人生って、それで十分じゃないのかい?
なんとなれば全ては胡蝶の夢でしかなく、無常こそが真理ならざれば、あとは童となりてこの空蝉で遊ぶのみである。そしてまたここにたゆたうあまたの事象は、メモリの藻屑、記憶領域の芥なのである。