奇妙な話。(その2)


昨日は知り合いの女の子の話だったが、今日は自分にこれまであった奇妙な話を。
不思議な光の話
夜、寝ていたんですけどね。
寝入って随分経ったであろう頃。…「バチバチバチッ!」という電気音がして、目が覚めたんです。
「なんだ今の音?漏電か?」とか思い暗闇の中で寝ぼけ眼を瞬かせる。
目覚まし用のラジオのダイオードは午前3時ごろを表示していた。
その時。
暗闇の中、目の前をこぶし大ぐらいの光の塊が右から左へ、すぅーっと通って行ったんですよ。
「!」
そりゃびっくりしましたよ。なんだ、今のは、と思いましたよ。
でもね、オレはその時、「いやあ、寝惚けてると何でもありだなあ。」とか一生懸命合理的に考えようとしてるんですね。
「あり得ないよなあ、絶対あり得ないよなあ。」と、見たものを認めようとしないんですよ。
で、うろたえててもしょうがないんで、もう一回寝ることにしたんです。もう一度、部屋の電気全部消して。
「…今のはなんだったんだろう?」暗闇で目をつぶりながらそんなことを考えてたその時。
またしても、「バチバチバチッ!」という電気音がしたんです。
やばいよ。またあの音がしたよ。そして、今、オレは、目が覚めてて、絶対寝ぼけてなんていないよ。まさか、まさか。
目を開けたオレの前を、またしても光の塊が通り過ぎていったんですよ。
…ああ、多分電磁波なんでしょうよ、例によって。でも、暗闇で、しかも自分の部屋で、得体の知れない光をいきなり見るって、気色悪いもんですよ…。
不思議な夢の話
その日の夢は変わっていた。
広々としたスクラップ置き場。数え切れないほどの車が廃棄されていた。そのど真ん中に。ボロボロで、まさにスクラップ状態にまで破壊された巨大なサターン型ロケットが、死体のように転がっていた。夢の中で、オレはそれを俯瞰で眺めていた。機械でしかないのに、なんだか、墓場にでもいるような、イヤーな光景だ、って思った。
そして目が覚めたんですよ。「…なんだ?なんで宇宙ロケットの夢なんか見るんだ?しかもぶっ壊れた?」…なんか、ただそれだけの光景だったのに、どうにも気持ちが悪いんですよ。
兎にも角にも、もう朝な訳だし、取り合えず、何時もの様にTVをつけたんです。
そして。そこでは緊急放送が行われてたんです。
スペースシャトル・チャレンジャー号、離陸後爆発炎上。」
…その時、直感的に、「ああ、この夢だったんだ」ってオレは思ったんですよ。
不思議な夢の話その2
オレがもう少し若かった頃、会社にとても好きな女の子がいたんですよ。でも、その女の子、体弱くて、会社辞めちゃったんですね。
そして、その子が辞めてから1年ぐらいが過ぎた頃でしょうか。夢でその子の事を見たんですよ。会社にいた時みたいに普通に会って、談笑したりしてる夢でしたよ。目が覚めて、その夢のことを思い出して、やっぱり、「ああ、あの子、今何やってるんだろうなあ」とか思って、なんとなく、切ない気持ちになりましたよ。連絡とか取ってたわけじゃなかったし。
そして。メールでもチェックするか、と思い、パソコンつけたんですよ。
すると。
夢に現れた、その女の子から、「パソコン買ったんです。メール始めたんですよ」という内容の、彼女からの初めてのメールが届いてたんですよ。
…まあ、全て、単なる偶然とか、錯覚なんでしょうけど、「不思議だなあ」と思う気持ちは、そのときは確かにありましたね。