オレと謎の円盤

id:hisamura75さまのところで個人的に「謎の円盤UFO」の話がえらい盛り上がってしまったので、ちょっとこの「謎の円盤」の思い出などを。
謎の円盤UFO」は1970年10月3日〜1971年3月27日まで26回、日本テレビ系で土曜日の午後8:00-8:50の時間帯でやっていたのが本邦初放送のようです。(http://www.tora-2.com/UFO.HTM
id:hisamura75さまの日記での最初の話題は「8時だよ全員集合!」の裏番組は?ということだったのですが、オレはこの「謎の円盤」を即座に思い出しました。丁度小学校の2年か3年生ぐらいのときで、「全員集合!」と「謎の円盤」のどちらを見るのか家族でチャンネル争いをしていたのを覚えていたからです。
このチャンネル争いというのが馬鹿馬鹿しくて、オレの親父が「全員集合!」を見たがってて、小学生のオレが「謎の円盤」を見たがってたという、普通逆じゃないか、という争いだったのです。いつも争いの最後は母が出てきて、「子供の見たいものを見せてあげればいいじゃない」と親父をいなしていたのを覚えてます。
「謎の円盤」というのはそもそもが“雲をつかむような話”が多く、すっきりしない結末で終わるパターンが殆どだったのですが、オレは子供なりにどこか不条理劇めいたこの物語を理解しようとしてましたし、それなりに面白く見てました。しかし、チャンネルを奪われた親父の方は、単純なお笑いを見ようとして訳のわからないSFドラマを見せられ、怒り心頭に達したのか、オレの横でしきりに「こんな面白くないもの!こんな面白くないもの!」とぼやきまくってました。たまに本当に訳のわからない回とかがあったりすると、「な、面白くないだろ!」と鬼の首でもとったかのように勝ち誇ってました。…いや〜大人の癖になんて嫌な奴だったんだろう。しかし最近思うに、この親父の嫌〜な性格は今のオレそっくりで、真面目に考えると暗澹たる思いがします。
謎の円盤UFO」の魅力はなんといってもそのメカでしょう。「サンダーバード」「キャプテン・スカーレット」を製作したジェリー・アンダーソンの初の実写TVということで、その凝りまくったSFデザインはガキのオレのハートを鷲掴みにしたものです。そもそもUFOのデザイン自体、そのころ一般的だった“アダムスキー型”と一線を画すもので、ガキのオレは暇になるとこのUFOの絵を描いて遊んだものです。
ムーンベース。UFO探査衛星SIDの「ユーエフオーハッケン」というマシンボイス。海底から戦闘機を飛ばすことのできるスカイダイバー。地球〜月間往復船ルナモジュール。そして、そして、何よりオレを魅惑したのはUFO迎撃機インターセプター!戦闘機の先端に一撃必殺のでかいミサイルが一発だけ付いてるんですが、そのミサイルのでかさがまさに破壊兵器然としてしびれまくりました!オレ、今のパソコンは4代目ですが、最初の設定でパソコンに名前をつけるときはいつも必ず“INTERCEPTOR”と付けています。
あと面白かったのは主要登場人物であるストレイカー司令官とフォスター大佐との確執ですね。ニヒルでクールなストレイカー司令官の銀髪に萌えました。そしてそれと対照的な熱く男らしいフォスター大佐。時に協力し合い、時に反目し合う男二人のドラマに、小学生だったオレは、なにか男にしか分からない男同士の想いを感じてしまい、妙にドキドキしたものです。今から考えると「やおい」のはしりだったんですかねー。というか、オレ、小学生でガキで男のくせにませてたのか、クラスのカッコいい男の子に憧れたりするんですよ。で、この頃、桜井君っていうスポーツマンでカッコいい子がいて、この子に「フォスター大佐」ってあだ名を付けて、いつもまとわり付いてたのを覚えてますね。あんまりしつこかったんで大抵最後は「あっちいけよ!」って追っ払われてましたけどね。何だったんでしょうねオレは。やっぱそっちのケがあったのかなあ。
(文を書くにあたってこちらを参考にしました。 「謎の円盤UFO」:http://www.yk.rim.or.jp/~makoto96/ufo.html