MICROWORLD / MICROWORLD

デトロイト・テクノのオリジネイター、デリック・メイの主催するトランスマット・レーベルから発売されたMICROWORLDの1STアルバム。ちなみにMICROWORLDはフィリップ・マックグレイヴァという名の白人男性の一人ユニット。
もう一聴してトランスマットだなー、と判る、デリック・メイ遺伝子を引き継いだ音をしています。静謐さと適度にダンサンブルなリズム。よく整理整頓されたストイックなパーカッション。水彩絵の具のように淡く美しいシンセサイザー音。濁った音、歪んだ音が殆ど使われてない。もし音楽に触れられるのならトランスマットの音はつるつるとしたガラスのような手触りでしょう。でも冷たくない。ほんのりと暖かい。潔癖症な、でも優しい音。意地悪を言うのなら、これはインテリジェント・テクノとか呼ばれていた1990年代のひとつのテクノ・ジャンルの在り方から殆ど足を踏み出した音ではありません。しかし、ブリープやエレクトロや仕舞には’60Sディスコまでリバイバルしている最近のクラブミュージックの世界では、むしろ正統派のままでいただけのことなのかもしれない。子供の歌声のサンプリング・ループがフィーチャーされた「DB」という曲はこのアルバムの中でもひと際美しく暖かな曲のひとつに仕上がってます。
うあーーーなんか聴いてると伸び伸びしてくる音だぁーーーーー。