『バジュランギおじさん』でサルマーン・カーン・ファンになった方の為のサルマーン・カーン出演作ガイド26作!

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現在公開中の大ヒット映画『バジュランギおじさんと、小さな迷子』、皆さんもうご覧になられたでしょうか。インドとパキスタンとの国境を越え、迷子の女の子を送り届けようと奮戦する一人の心優しい男の姿を描く素晴らしくハートウォーミングな作品なのでまだの方は是非ご覧になられてください。

そしてこの作品で主演のサルマーン・カーンの姿に惚れこみ、彼のファンになった方も大勢おられるかと思います。サルマーン・カーンは1988年の映画「Biwi Ho To Aisi」でデビュー以来100本近くのインド映画に主演・出演しておりますが、実は日本で一般公開された映画作品はほんの数作、DVDで視聴できるのは2、3本だけなんじゃないでしょうか。

しかしそんなサルマーン兄ィの映画をもっと知りたい!観てみたい!というサルマーン・カーン・ファンの皆さんのために、オレがこれまで観たサルマーン映画26作をここで紹介します。殆どの作品は輸入DVDで英語字幕で視聴したもの、ないしは日本のインド映画上映会でやはり英語字幕で視聴したものなんですが、「輸入DVDでも英語字幕でもいい!」という方のお役に立てればいいかと思い企画しました。

作品は主演・出演したものに限り、カメオ出演のある作品については省きました(例外在り)。また、参考として個人的な評価を5段階の星印で表示してみましたが、これはあくまで主観的なものだと思われてください。サルマーン兄ィ主演映画の中で26作というと4分の1程度ではありますが、彼のヒット作・話題作はほぼ押さえてあるのではないかと自負しております。また、並びの順番は公開順となっています。では行ってみよう!

■Andaz Apna Apna (監督:ラージクマール・サントーシー 1994年インド映画)★★★★

アーミル・カーンと共演したというデビュー間もない頃のサルマーン兄ィ作品はコテコテのナンセンス・コメディです。アホアホなサルマーン兄ィを是非ご覧あれ!それにしてもまだ20代のサルマーン兄ィ、若い!


■Hum Aapke Hain Koun…! (監督:スーラジ・バルジャーティヤ 1994年インド映画)

3時間以上ある上映時間の殆どが結婚式!?というとんでもない作品なんですが、これインドで大ヒットしてるんですよ。インド映画初心者にはちょっと濃すぎるかもしれませんが、あまりにディープなインド映画世界はクセになる部分を持っています。


■karan Arjun (監督:ラーケーシュ・ローシャン 1995年インド映画)

あのシャー・ルク・カーンとサルマーン兄ィが共演を果たした!というアクション作なんですが、これがもう、「トンデモ」と言っていいぐらい凄まじくハッチャケた物語で、そんなヤヴァさをとことん楽しみたい方には是非お勧めしたい!いや、おかしいからこの映画!


■Maine Pyar Kiya (監督:スーラジ・バルジャーティヤ 1989年インド映画)

お金持ちのボンボン息子が貧しい女性に恋をして、自らも労働者階級となり愛を伝えようとするラブロマンス作品です。コミカルさとシリアスさが同居した演出は観るべきものがあり、サルマーン兄ィの佳作作品として推したいですね。
■Khamoshi: The Musical (監督:サンジャイ・リーラー・バンサーリー 1996年インド映画) こちらもラブロマンス。聾唖夫婦の一人娘に恋をした主人公(サルマーン兄ィ)が彼女に求婚しますが、彼女は事故で昏睡状態になり……という物語。切なく美しい物語展開に魅せられると思いますよ。


■Kuch Kuch Hota Hai (監督:カラン・ジョハール 1998年インド映画)

こちらはシャー・ルク・カーン主演作で、サルマーン兄ィはシャールクの恋敵という役柄でちょっとしか出演は無いのですが、インド映画2大スターの共演シーンはやはり見所です。


■Hum Dil De Chuke Sanam (ミモラ 心のままに) (監督:サンジャイ・リーラー・バンサーリー 1999年インド映画)

ラブロマンス。「愛し合うカップルが親の決めた結婚相手の登場により引き離される」というインド映画お得意の三角関係を描いたものですが、サルマーン兄ィはとても清々しい青年役で主演しております。ヒロイン役のアイシュワリヤー・ラーイがまたいいんだこれが。


■Hum Tumhare Hain Sanam (監督:K.S.アドゥヤマン 2002年インド映画)

 シャールク&サルマーンの共演作、さらにヒロインがマードゥリー・ディークシトということで観てみたんですが、これがグジグジした単なるシスコン&ブラコンのお話で、相当退屈してしまいました……。


■No Entry (監督:アニーズ・バスミー 2005年インド映画)

この時代のインド映画らしいくどくてしつこくややこしいコテコテのコメディ作品。実はサルマーン兄ィは中盤からしか出演せず、主演映画を期待すると肩透かしを食わされます。


■Saawariya (監督:サンジャイ・リーラー・バンサーリー 2007年インド映画)

こちらもサルマーン兄ィは「ヒロインが昔恋していた男」というチョイ役でしかなく、映画自体も美術に凝り過ぎて物語が謎な作品ではありますが、でもあんまり嫌いになれない作品でもあります。

 

■Partner (監督:ダヴィッド・ダーワン 2007年インド映画)★★

サルマーン兄ィが「恋の伝道師」という胡散臭いキャラで主演するコテコテのコメディ作品。この作品、共演のゴーヴィンダー演じる男が最高にクセの強いキャラで、彼とサルマーン兄ィとの掛け合いがほとんど漫才状態で楽しかった。意外とこの時代のサルマーン兄ィはコメディ作が多かったですね。

 

■Wanted (監督:プラブデーヴァ 2009年インド映画)

サルマーン兄ィがいよいよアクション映画に台頭してきた記念すべき作品ですが、同時にコメディ要素とラブロマンス要素も加味されています。ただし今観ると地味で古臭いかもしれないなあ。


■ダバング 大胆不敵 (監督:アビナウ・シン・カシュヤップ 2010年インド映画)

そう、これがサルマーン兄ィを一躍インドのスターダムにのし上げた超ヒット作であり超話題作『ダバング 大胆不敵』です。この映画に惚れこんだ方が経験が無いにも関わらずこの映画をインドから買い付け日本上映に漕ぎ着けたという経緯もあるほど強烈な魅力とブルータリティを兼ね備えた病みつき度120%のアクション作品なんですよ。 なにしろ主人公チュルブル・パンデーの漫画チックなアイコンの在り方がとんでもなく魅力的。今観ると多少時代を感じさせる部分もあるかとは思いますが、サルマーン・ファンにとっては必ず観るべき作品の一つと言えるでしょう。

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■Ready (監督:アニース・バーズミー 2011年インド映画)

 サルマーン兄ィがひたすら腰が軽く口の達者なお兄ちゃんを演じるラブコメディ。会話主体の笑いなので英語字幕だと苦労しましたが、ムンバイのみならずバンコクスリランカも舞台にしたロケーションが解放感を感じさせてくれます。


■Bodyguard (監督:シッディーク 2011年インド映画)

ボディガード」というタイトルからどんだけタフでシリアスな物語が!?と思ったらこれもラブコメ作品。サルマーン兄ィの役どころは惚れた女性から携帯電話で翻弄されるボディーガード役です。『バジュランギおじさん』にも出演したカリーナ・カプールがヒロイン役で登場します。


■Dabangg 2 (監督:アルバーズ・カーン 2012年インド映画)

インドでは社会現象になるほど大ヒットした『ダバング 大胆不敵』の続編です。 前作よりもお気楽で前作よりも強力になったチョルブルさんがまたまた暴れまわります。目新しい部分はないにせよ、これはこれで楽しめる作品です。それにしても現在3作目のアナウンスがあるみたいなんですが、本当に製作されるんでしょうか!?


■タイガー 伝説のスパイ (監督:カビール・カーン 2012年インド映画)伝説のスパイが登場する超絶アクションだ!と期待して観ると前半のゆる~いラブコメ展開にズッコケそうになりますが、この脱線ぶりがまた楽しい作品でもあります。後半は恋と任務の板挟みになった主人公タイガーの熾烈な戦い(とメロメロなロマンス展開)が盛り上がってゆきます。


■Kick (監督:サージド・ナディアードワーラー 2014年インド映画)『ダバング 大胆不敵』でアクション映画スターとなったサルマーン兄ィの大金をつぎ込んで製作されたと思われるアクション大作です。全体的にゴージャス感満載でアクションテンコ盛りの観ていて飽きさせない作りですが、主人公の造形が今一つ曖昧で「こいつ結局ナニしたかったの?」と思わされない事もないです。


■Jai Ho (監督:ソーヘル・カーン 2014年インド映画)

『ダバング 大胆不敵』で国民的大スターになったサルマーン兄ィが「アクションスターなだけでなく人格者にも見られたい」と思ったのかどうか、「強面男」と「善意の人」の両方のキャラを持つ男を演じて結局どっちつかずだったという、これは失敗作だったと思うなあ。


■プレーム兄貴、お城へ行く(Prem Ratan Dhan Payo) (監督:スーラジ・バルジャーティヤ 2015年インド映画)インド貴族とそっくりさんな平民の男が大事件に巻き込まれる!というサルマーン兄ィが一人二役で登場の大ヒット映画です。この作品は『バジュランギおじさん』の後に公開されたのですが、『バジュランギおじさん』でそれまでの『ダバング』路線を見事払拭したサルマーン兄ィが水を得た魚のように伸び伸びとした演技を見せるようになってきた、まさに円熟のサルマーン兄ィが見られる最高に素晴らしい作品しょう。作品的にも古き善きインド映画の在り方を堂々と見せつけた大作であり、『バジュランギおじさん』でサルマーン兄ィのファンになった方に次に観て欲しい作品、というならまずこの作品を勧めたいぐらいですね。

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■HERO (監督:ニキル・アードヴァーニー 2015年インド映画)

この作品ではサルマーン兄ィは製作のみで出演はしていません。してはいませんが、なんと!最後のほうで主題歌を歌うサルマーン兄ィの録音風景が出てきて「兄ィ、なにやってますねん!?」と大いにツッコミ入れたくなること必至です!


■Sultan(監督:アリー・アッバース・ザファル 2016年インド映画)

 一人のレスラーの愛と栄光を描く感動スポ根映画です。魅せるストーリー、魅力あるキャラクター、テンポの速い構成と演出、まさに非の打ち所の無い娯楽映画の王道を行く傑作映画でしょう。さらにレスラー役のサルマーン兄ィのムキムキボディがこれでもかと見られるんですからこれはヨダレもの!『プレーム兄貴、お城へ行く』と併せてサルマーン・カーンを気に入った方にはこれも是非ご覧になって欲しい作品です。そしてなんとこの作品、一般流通はしていないものの、日本語字幕付きDVDが通販で買えるんです!決して期待を裏切らない名作なのでこの機会にどうぞ。(購入はこちら↓)

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■メイキング・オブ「プレーム兄貴、お城へ行く」[原題:That's What It's All About: The Journey of Prem Ratan Dhan Payo] (監督:ヴィディ・カースリーワール 2016年インド映画)

タイトル通り映画『プレーム兄貴、お城へ行く』の製作ドキュメンタリーです。映画作品という訳ではないので星印はつけないことにしました。


■Tubelight (監督:カビール・カーン 2017年インド映画) 『バジュランギおじさん』監督のカビール・カーンが、サルマーン兄ィを主演にまたもやインド・パキスタン紛争にまつわる物語を作り上げたのがこれです。ここでもサルマーン兄ィはちょっと頭のヨワイ男を演じており、二番煎じという評価も多いのですが、作品としてそんなに悪くなく、これはこれで好きな作品です。


Tiger Zinda Hai (監督:アリー・アッバース・ザファル 2017年インド映画)

『タイガー伝説のスパイ』の続編であり、アクションスターのサルマーン兄ィが帰って来た!というアクション大作です。これがもう徹底的にド派手にドンパチを繰り広げており、全編見どころ満載の爽快作となっております。『バジュランギおじさん』の善意たっぷりなサルマーン兄ィだけではない、強面でひたすら男臭くカッコイイサルマーン兄ィをとことん堪能してください!最近の作品では『プレーム兄貴、お城へ行く』『Sultan』と並んでお勧めしたい作品だと言えるでしょう。

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■Race 3 (監督:レモ・デスーザ 2018年 インド映画)アクション映画。「3」とナンバリングが付いていますが、サルマーン兄ィはシリーズ初出演。作品の作りは派手なんですが、力み過ぎたのかどうにもちぐはぐな印象の物語で、これは失敗作でしたねえ。

 

◎まとめ

というわけで最近サルマーン・カーン・ファンになった方の為のガイドを書いてみましたが、最近の作品でお勧めになるのが『プレーム兄貴、お城へ行く』『Sultan』『Tiger Zinda Hai』といったあたりになるでしょうか。あ、『ダバング 大胆不敵』はお勧めも何も必須科目ですので必ず観ましょう!

古いインド映画作品はインド映画ファン以外には敷居が高いと思いますが、それでも果敢に挑戦したい!と意欲を燃やすチャレンジャーの方には『Andaz Apna Apna』『Hum Aapke Hain Koun…!』『karan Arjun』『Hum Dil De Chuke Sanam (ミモラ 心のままに) 』あたりをお勧めしましょうか。そしてついでにインド映画沼にずるずると足を取られてしまってください!その後の人生には責任を持ちません!

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