宇宙ではあなたの悲鳴は…うぎゃあああ!!〜『ALIEN ISOLATION -エイリアン アイソレーション-』

生 き て 還 れ- ノストロモ号事件の真相を求め、あなたは恐怖と対峙する ・無慈悲な完全生物「エイリアン」と対峙するSFサバイバルホラー。辺境の宇宙ステーション「セヴァストポリ」。 内に異質を抱えた瞬間、そこは死に塗れた極限の閉鎖空間となる。死を司るエイリアンはまさに神出鬼没、遭遇すれば悲劇しか許されない。動体探知機で気配を探り、火炎放射器で牽制し、施設へのハッキングで活路を開きながら、主人公アマンダ・リプリーはエンジニアとしての能力と知恵を駆使して孤独と恐怖に立ち向かう。

『エイリアン』のゲームというのもいろいろ出ていたような気がするが、調べてみたら殆どが『エイリアンvsプレデター』のタイトルになった、要するにプレデター込みのゲームだったりする。横スクロールのアクションゲームなんてぇのもあったが、一番記憶に残ってる『エイリアンvsプレデター』のゲームはパソコンFPSで、これは海兵隊プレデター・エイリアンといった3つの違うキャラクターのシナリオがあり、それぞれの視点になって敵をぶっ殺したりミッション・クリアしたりするといったゲームだったな。
で、今回の『エイリアン アイソレーション』は映画作品『エイリアン』の原点に帰り、映画の1作目と2作目の中間にある時期を舞台にしたアクションアドベンチャーゲームとなってるんだね。主人公はエレン・リプリーの娘アマンダ・リプリー、彼女は自爆したノストロモ号の謎と母の行方を追って宇宙ステーション・セヴァストポリと向かうんだが、そこで見たのは夥しい死体とパニックに駆られ対立しあう乗組員たち、狂ったアンドロイド、そして異形の姿をした生命体(エイリアン)だった…というのがこのゲームのストーリー。
まずなんといってもこのゲームのポイントは「エイリアンは倒せない」というもの。そしてエイリアンに捕まったら即死亡!武器すらも存在しなくて、せいぜい火炎放射器で追い払うぐらい。その辺のFPSゲームや映画『エイリアン2』みたいに襲い掛かるエイリアンを撃って撃って撃ちまくる!という展開は存在しないんだね。だからプレイヤーは映画でお馴染みの「動体感知センサー」だけを頼りに、徹底的にエイリアンを避けて避けて逃げて逃げ回らなければならない。ある意味ステルスゲームではあるが、なにしろエイリアンの動きが神出鬼没である上にパターンが存在しない為、どこにいようと油断が出来ない!どっちかというと宇宙船内鬼ごっこって感じですが捕まった時の絶望感は結構なものがありますね。
もうひとつこのゲームを面白くしているのは映画『エイリアン』のセットの雰囲気を非常に細かく移植しているということ。舞台となる宇宙船こそ違うが、「あー、映画のノストロモ号ってこんな感じだったよなー!」とファンなら盛り上がること請け合い。宇宙船の中は常に薄暗く、映画でお馴染みのスモークむんむんだし、映画独特のコンピューター音や環境音もきちんと再現されているんだ。コップの水を飲む水飲鳥のオモチャなんかも出てくるよ(「ブレードランナー」に出てくるユニコーンの折り紙もどこかに登場するらしい)。
このメインとなるシナリオはあくまで宇宙ステーション・セヴァストポリが舞台となっているが、映画『エイリアン』の舞台となるノストロモ号を中心としたシナリオも収録されている。ミッション「搭乗員は放棄してよし」では1作目に登場していたメンバーがCGの姿で集結し、映画1作目のシナリオを追体験できるんだね。そしてミッション「最後の生存者」は1作目クライマックスでただ一人生き残ったリプリーとなり、船の自爆装置を起動して脱出用シャトルに乗り込むまで生き残らなけりゃならない。こんな具合に『エイリアン』ファンには堪らない演出のゲームとなっているんだね。
http://www.youtube.com/watch?v=7h0cgmvIrZw:movie:W620