最近聞いたエレクトロニック・ミュージックその他

■Space Ibiza 2014: 25th Anniversary / Carl Cox/Kevin Saunderson/MYNC/Various

Space Ibiza 2014

Space Ibiza 2014

1989年にオープンしたクラブSpace Ibizaの生誕25周年を記念して制作されたミックスCD。3枚組になっており、それぞれCD1: Carl Cox、CD2: Kevin Saunderson、CD2: MYNCがミックスを担当している。基本的に十分フロア向けに機能したオーソドクスなハウス・トラックが並び、ある意味10年前も変わらず似たようなダンス・ミュージックをプレイしていたのだろうなあと思わせる点では新味こそないのだけれども、気軽に聴ける安心感は確かにあり、実は結構楽しく聴いていたりする。そしてなによりデトロイト・テクノ/ハウスにおける重要メンバー、Kevin Saundersonだ。ここでKevin Saundersonは徹底的にクラシック・ナンバーを選曲し、それこそ十年一日の如き印象があるのだけれども、お馴染のデトロイト・テクノ/ハウス・トラックが次々と繋がれてゆく様はもはや伝統芸の域に達しており、新しくなくたっていいからずっと聴き続けていたくなってしまうのだ。 《試聴》

■American Intelligence / Theo Parrish


デトロイトアンダーグラウンド・ハウスの重鎮Theo Parrishによる最新アルバムが2枚組で登場。アブストラクトなサウンド・ループと無機的なビートを基調としながら、そこにジャズとファンクのテイストを加味し、さらにはジューク/フットワークまでもが視野に入れられる。Theo Parrishの音はマシンとソウルがせめぎ合うその中間で揺れ動きながら、ディープでブラックなグルーヴを展開してゆく。彼が稀有なDJ/プロデューサーなのはそこにあり、この相反するものの拮抗が抜群の緊張感を持ったダンス・ミュージックを生み出すのだ。オススメ。 《試聴》

■M-Print 20: 20 Years of M-Plant Music / Robert Hood

M-Print: 20 Years of..

M-Print: 20 Years of..

URの元メンバーであり、デトロイトミニマル・テクノのパイオニアとして君臨する重鎮Robert Hood。彼が設立したレーベルM-Plant Musicの20周年を記念してリリースされた3枚組のコンピ。リマスター、未発表曲、エディット、リミックスが含まれ、Robert Hoodが残してきたデトロイトミニマル・テクノの神髄に触れることができる。これもオススメ。 《試聴》

■Eamon Harkin and Justin Carter: Weekends and Beginnings / V.A.

ウィークエンズ・アンド・ビギニングス (WEEKENDS AND BEGINNINGS)(直輸入盤帯ライナー付国内仕様)

ウィークエンズ・アンド・ビギニングス (WEEKENDS AND BEGINNINGS)(直輸入盤帯ライナー付国内仕様)

ブルックリンを拠点とするMister Saturday Nightを主宰し、パーティ・オーガナイザーであり、DJでもあるEamon HarkinとJustin Carterによるライブミックス。ディープハウスからテクノまで解放感と躍動感に満ちた選曲が素晴らしい。オススメ。 《試聴》

■Aphelion / V.A.

APHELION

APHELION

ベルギーのアンダーグラウンド・テクノ・レーベルTokenからリリースされたニュースクール・ミニマル・テクノのアーチストを集めたコンピレーション。ガツッとフロア仕様のミニマル&ハードな曲がてんこ盛りです。オススメ。 《試聴》

■A Constant Moth / Lord RAJA

A Constant Moth

A Constant Moth

ニューヨークの実験的アンビエント・ビート・プロデューサーLord RAJAの、グネグネと奇怪なビートを刻むビーツ/フットワーク系1st。ラップもあり。これ意外と面白い。 《試聴》

Knee Deep In Sound / Hot Since 82

Knee Deep in Sound

Knee Deep in Sound

イギリス出身のアンダーグラウンド・ディープハウスDJ、Daley Padley こと Hot Since 82。彼の立ち上げたレーベルKnee Deep In Soundからのミックス・コンパイル作品。 《試聴》

■Nothing Has Changed [Deluxe Edition] / David Bowie

ボウイのデビュー50周年を記念したオール・タイム・グレイテスト・ヒッツ。このベストのためにレコーディングされた新曲「スー(オア・イン・ア・シーズン・オブ・クライム)」収録の全59曲収録3CDデラックス・エディション。収録の仕方が面白くて、最新作から旧作へとリリース時期を遡りながら収録されている。また既出のコンピと差別化するためシングル・エディットの曲を中心にまとめている。ボウイのベストはついこの間も『Sound + Vision』を買ったばかりだったが、ファンであるなら出たらまた買うのである。なおこの3枚組デラックス・エディションの他に2CD39曲収録のスタンダード・エディション、1CD20曲収録のジャパン・エディションも同時発売。
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