最近ダラ観したDVDなど〜『俺たちニュースキャスター 史上最低!?の視聴率バトルinニューヨーク』『彼女はパートタイムトラベラー』

俺たちニュースキャスター 史上最低!?の視聴率バトルinニューヨーク (監督:アダム・マッケイ 2013年アメリカ映画)


70年代のアメリカTV業界を舞台にした『俺たちニュースキャスター』の続編です。前作がアメリカで2004年公開ということですから9年ぶりの続編ということになりましょうか。オレは一応前作観てるんですが、そんな前なので「グズグズのグダグダだった」という以外内容はよく覚えていません。
でまあ最初に書いちゃうと今作もぶっちゃけグズグズのグダグダで、日本では両作ともDVDスルーというのもよく頷ける内容です。そんな正篇続篇合わせてグズグズのグダグダな映画をなぜ観るのかというとウィル・フェレル主演だからです。ウィル・フェレル映画がグズグズのグダグダなのはこれはもうしょうがないことなのです。
物語の内容のほうはといいますと、前作と引き続き相変わらずアホアホなニュースキャスターたちのしょーもないバカ騒ぎを描いております。一応説明しますと、前作のTV会社をアホ過ぎて首になったウィル・フェレル筆頭とする大馬鹿キャスターたちが、新しいTV局でメキメキと頭角をあらわしちゃう、といったものなんですが、アホアホのくせにこいつらやれば出来るじゃん、とちょっと思ってしまいました。
ウィル・フェレル以外のキャストとしては前作から引き続きスティーブ・カレル、ポール・ラッド、デビッド・ケックナーが出演、特にスティーブ・カレルがウィル・フェレルとはまた違ったベクトルの頭のおかしさを披露していてこれは結構笑っちゃったかな。前作ではセクハラやりたい放題という眉をひそめるギャグを連発していたウィル・フェレルですが、今作のテーマ(?)は人種差別、恋人になった黒人女性の家に行ってあらん限りの差別的狼藉をはたらいております。いいのかよこれ!?
なおこの作品、カメオ出演の俳優がとんでもないことになっていて、ハ〇ソン・フォー〇、グ〇ッグ・キ〇ア、ウ〇ル・ス〇ス、ジ〇・キャ〇ー、マリ〇ン・コ〇ィヤー〇、リー〇ム・ニー〇ン、サ〇ャ・バ〇ン・コー〇ンなどなど豪華極まりなく、で、みんな楽しく馬鹿やっておりました。グズグズのグダグダとはいえ、このユルイ感じ、オレは割と好きなんだよなあ。


■彼女はパートタイムトラベラー (監督:コリン・トレボロウ 2012年アメリカ映画)


「タイムトラベルの同行者募集」という奇妙な新聞広告を発見した雑誌社の編集者たちが、広告の真偽を確かめるために広告主の元へ取材に出かけるが…というSFチックなラブコメディです。これ、実際にそんな広告が出されていたという話を元に製作されたそうですね。
取材に向かう編者者は3人、まず主人公女性であるダリアス(オーブリー・プラザ)、ガサツな先輩記者ジェフ(ジェイク・ジョンソン)、インド系アメリカ人のアーナウ(カラン・ソニ)。実は彼らはそれぞれが心の内に欠落感を抱えていて、ダリアスはイケてない自分のイケてない毎日に失望してるし、ジェフは20年前の恋が成就しなかったことを未だに悔やんでるし、アーナウは実は特にないんですが、強いて言えば非モテの童貞君である、といったところでしょうか。そして彼らが見つけた広告主ケネス(マーク・デュプラス)は胡散臭い上に変わり者で、タイムマシンなんか作っているとは到底思えません。
しかし記者であることを偽って彼に近付いたダリアスは、彼が昔事故で亡くしてしまった恋人を、時間を遡って救おうとしていることを知るんですね。そしてそんなケネスにダリアスは次第に惹かれてゆくんです。一方、取材先の町に20年前の恋人が住んでいることを知ったジェフは彼女の元を訪ね、アーナウはジェフに筆おろしを手伝ってもらうんです。
即ちこの作品、タイムトラベルを巡って、登場人物たちがそれぞれに無くしたものをもう一度見つけ出す、というハートウォーミングな物語だったんですね(アーナウの童貞喪失がハートウォーミングかどうかはわかんないですが)。そして物語は、ケネスは本当にタイムマシンを作っているのか、それとも単なる頭のおかしい山師なのか、という部分に近付いてゆくんです。
タイムトラベルの物語というのは概してセンチメンタルだったりロマンチックだったりしますが、SF味こそ薄いものの、この物語もそういったちょっぴり切なげな雰囲気が漂っていましたね。非常に低予算ぽいですが、サンダンス映画祭脚本賞インディペンデント・スピリット賞新人脚本賞を受賞したのも頷ける作品(そういう方面でウケる作品という意味も含めて)として仕上がっておりましたね。



彼女はパートタイムトラベラー [DVD]

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