インド映画史上最高の売り上げを記録したハイテンション・ノンストップ・アクション・ムービー『Dhoom 3』がとっても凄いんです!

■Dhoom 3 (監督:ヴィジャイ・クリシュナ・アーチャーリヤ 2013年インド映画)


2013年末に公開され、インド映画史上最高の興行収入を叩き出し、世界的にも稀な記録的興行収入を上げたという大ヒット・ボリウッド・ムービーがようやくDVDになって観ることが出来ました!『きっと、うまくいく』のアーミル・カーンが主演のド派手なアクション、ということは予告編で知ってはいたのですが、実際観てみるとこれが!大ヒットもうなずける、上映時間162分に渡ってひたすらハイテンションで突っ走ってゆく、最高にエキサイティングなノンストップ・アクション・ムービーだったのですよッ!

《物語》
舞台となるのはアメリカのシカゴ、ここで大銀行を立て続けに襲う強盗事件が巻き起こる。巧妙にして大胆、並外れた身体能力と超絶的なバイク技術で金を奪ってゆく犯人の名はサーヒル・カーン(アーミル・カーン)、彼の表の顔はサーカス団団長だった。そして彼の真の狙いは金ではなく、子供の頃サーカス団団長であった父親を破産に追い込んだ銀行への復讐だったのだ。犯人がインド人であるとにらんだシカゴ市警はムンバイからジャイ(アビシェーク・バッチャン)とアリー(ウダイ・チョープラー)の二人の腕利き警察官を呼び寄せる。しかしそのジャイの前になんとサーヒルが現れ、「犯人を知っている」と撹乱戦法に打って出た。警察をあざ笑うかのように次なる強奪作戦を開始するサーヒル、それを追い詰めるジャイとアリー。そして物語は驚愕の新展開を迎える!

とまあこんなお話に次から次へとアクションと、そして歌と踊りが盛り込まれ、一時たりとも目が離せないんですよ。いやあ凄かったなあ。では『Dhoom 3』のいったいどこが凄いのか、ちょっと紹介してみましょう!

1.オープニングが凄い(渋い)


大ヒットアクション映画だから、冒頭から荒っぽいギンギンのアクションが炸裂する!と思ってたらそうじゃないんです。逆に破産間近のサーカス劇場を舞台に、主人公の子供時代が美しくもまた悲しく描かれてゆくんですね。決して派手なものではないにしろ、しっかりとした美術でもって描かれるサーカスショウとマジックに、まず心を奪われちゃうんですよ。ここで既に掴みはOK!って感じですね。

2.バイク・アクションが凄い


この『Dhoom 3』、中心となるのはなんといってもバイク・アクションなんですよ。主人公サーヒルとこれを追うジャイとアリーが、熾烈なバイク同士のチェイスを展開するんですね。そしてこの迫力に満ちたバイクアクション・バイクチェイスが、これでもかとばかりにひたすら繰り広げられてゆくんですよ!前半なんてほとんどバイクアクション(そして合間にダンス)だけで費やされるんじゃないかってぐらいアクションの連続、バイクの爆音と派手なサウンドトラックが延々鳴り響き、段々脳みそにヤヴァイ物質が流れてきそうになります!劇中ではBMW MotorradのK1300RとS1000RRを使用しているそうですが、バイク乗らないんでこれが凄いのかどうなのかよく分からんが…。そして主人公がサーカスをやっているという設定から、アクロバティックな曲乗りを見せて次々と危機を乗り越えてみせるばかりか、そのバイクが007みたいな秘密兵器ギミックを搭載してくれちゃったりしてるんですよ!そしてこれがもうあんまり無茶なギミックなんで嬉しくて笑ってしまうぐらいなんです!これを追う刑事二人も負けずに無茶してくれて、いやがおうにも盛り上がりまくるんです!

3.ダンス・シーンが凄い


インド映画といえば歌と踊りです。この『Dhoom 3』でも沢山のダンスシーンが盛り込まれますが、これがどれをとっても素晴らしい!オープニングは重量感たっぷりのタップダンス、ヒロインを演じるカトリーナ・カイフが最初にピンで踊るシーンなんかはセクシーであると同時に、ダンスというよりも殆ど体操競技みたいな迫力ある踊りを見せてくれます!さらにサーカスステージでのパフォーマンスは、まさにダンスとサーカスの融合、「インド映画におけるダンスシーンの中でも最高の製作費を掛けた」といわれるだけあって、まるでシルクド・ソレイユでも見せられているような華麗で幻想的なステージを演じているんですよ。さすがに空中ブランコまではしませんが、もうアーミル・カーンカトリーナ・カイフも宙を舞いまくり、あんまり空飛んでるから「だ、大丈夫なのかぁ〜〜ッ!?」と心配しちゃうぐらいです!

4.アーミル・カーンが凄い


アーミル・カーンが主演、と知った時は「『きっと、うまくいく』のあの秀才青年役が、派手なアクションなんてできるもんなの?」なーんてナメたこと思ってたんですが、全くの見当違いでした!↑の写真見てくださいよ、なーんすかこの筋肉!?アーミル・カーンってムキムキじゃないですか!?この肉体でアクションだダンスだやられたらそりゃあ見栄えもしますよ!しかしそんな話を一緒に観ていた相方さんにしたら「いや、「『きっと、うまくいく』の時からアーミル・カーンっていい体してるって分かってたよ?」なーんて言うじゃないですか。やっぱり女性だけあって男の体をちゃんと見てるなーと思っちゃいましたよ。もちろんアーミル・カーン、体だけじゃなくてしっかりと良い演技も見せてくれてますよ!ちなみに『きっと、うまくいく』は本当に素晴らしい映画ですので、またご覧になっていない方はこれを機会に観ちゃいましょう!

5.中盤の驚愕展開が凄い


インド映画って結構長いので、中間で一回インターミッションが入るんですね。そして丁度この中間部分で驚愕の新事実が発覚し、後半物語は思わぬ方向へと突き進んでゆくんですよ!いやもうその驚愕の度合いときたら観ていて「ま、ま、まさかぁ〜〜ッ!?」とTV画面に絶叫しちゃったぐらい無茶すぎる展開なんですが、ネタバレしちゃうからこれ以上書けません!だもんですから後半の展開もあんまり明かせないんですが、前半のハイテンションぶりは一旦落ち着き、情愛の狭間で一人の男が自分を取り戻そうと苦悩する切ない物語として進みながら、しかし壮絶なクライマックスへと向けてまたしてもテンションを上げてゆく!という訳なんですよ。

6.とにかく全部凄い


今までボリウッド・ムービーを観ていて「ハリウッド映画をよく研究してるよなあー」とか「追い付け追い越せの気概が伝わってくるよなー」なんて思ってましたが、それはやっぱりハリウッド映画とどうしても比べてしまうからなんですよね。莫大な製作費を湯水のごとく使って製作されるハリウッド大作映画には及ばないかもしれないけれど、物凄く頑張ってる、みたいな、「努力賞」っぽい観方をしていた部分がオレにはあったんですよ。しかしこの『Dhoom 3』は違う。ハリウッド作品と比べてじゃなくて、一つのエンターティメント映画作品として既にして最高の面白さを誇っているんですよ。なにしろ購入したDVDを観返すことが殆どないオレが、あんまり面白くて2回観ちゃったってぐらいなんです。

Twitterなんかではよく「〇〇が劇場公開されないなんて!」なんて呟きをよく目にします。まあそれぞれ事情があるのでしょうが、ファンの方だったらやっぱり悔しい思いをしちゃうのでしょう。だからここでオレも言いたい!「『Dhoom 3』が日本で劇場公開されないなんて間違ってるでしょ!?」あーこれ絶対大画面で観たいよなー。アクション映画がお好きな方ならきっとハマること請け合い、大作映画のゴージャス感をひたすら味わいたい!って方にも是非お勧めしたい、ましてや「インド映画って結構面白いよね?」と関心のあるあなた、絶対『Dhoom 3』を観るべきです!!
おんもしろいぞ〜〜ッ!!
…でも今の所日本じゃ観られないので輸入DVDを買って観るしかないのですが、海外のAmazonって手もありますけれど、日本でもインド映画DVD専門のネットショップがあります。自分は「Ratna-Bollywood Style Shop」さんを利用してますので、このあたりで購入されればよろしいかと。ステマじゃないからね!