ビール日記

●一足お先にクリスマス・ビール


行きつけのベルギー・ビール屋に行ったら、早々とクリスマス・ビールが出ていたので早速飲んでみました。
ビールの名前は「シャポー・ウィンター・グーズ(CHAPEAU WINTER GUEUZE)」。

グーズにレーズンを加えた珍しいランビック。ヨーロッパではクリスマスのときに作るケーキにレーズンやスパイスが使われているのを見たりしますが、ベルギービールのクリスマス限定のものにはスパイスを使ったアルコール度数の強いビールをよく見ます。
このランビックもレーズンではありますが、ケーキを連想させるところでは同じような感覚なのではないかと思われます。元のグーズの甘みのある味わいに白ワインのような風味が加わり、上品な仕上がりとなっています。
クリスマス時期限定醸造ですが、瓶内熟成するため1年中お楽しみいただけます。
http://www.kinki-beer.jp/detroch_02.php

ここでまた「ランビック」「グーズ」というものを説明しなければなりません。

ランビックは、ベルギーのブリュッセルの南西に位置するパヨッテンラント地域でのみ醸造される特色のあるビールのスタイルである。
慎重に培養した醸造酵母を使って発酵させるエールやラガーの製法と異なり、ランビックは自然発酵で造られる。自然発酵は、ブリュッセルを縦断するゼンネの谷に自然に生息すると言われている野生酵母バクテリアにさらされることで起こる。この珍しい工程により、ドライで、ワインやシードルのようなわずかな酸味という特有のフレーバーがビールに加わる。
ランビック/Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%93%E3%83%83%E3%82%AF

グーズ (Gueze)
熟成期間1年の若いランビックと2年から3年熟成した古いランビックを混ぜて瓶詰めしたもの。若いランビックはまだ完全には発酵していないため、瓶内二次発酵 (いわゆるméthode champenoise) が起こり、炭酸ガスが発生する。約1年の再発酵で良いグーズになるが、瓶のままで10年から20年保存できる。名前は似ているが、ドイツのエールのスタイルであるゴーゼ(Gose)とは別物である。

「野生酵母バクテリア」で醸造されるビールであるランビックは、その工法から非常に原始的なビールであるということができるかもしれませんね。そのランビックの熟成の若いものと古いものをブレンドしたビールがグーズというわけなんです。そしてその味はというと、とてつもなく酸っぱい!ビールで酸っぱい、という事自体が衝撃的な味なんですが、ただ酸っぱいだけではない複雑な風味も隠されていて、一度飲んだら絶対忘れられない強烈な個性を持ったビールであるといえるでしょう。自分がベルギー・ビールに興味を持ったのは、このとんでもなく強烈な個性のビールを最初に飲んだからなんです。
ただし、この「シャポー・ウィンター・グーズ」はレーズンが加えられ、酸味こそ強いものの、マイルドでフルーツの甘さが加わっています。ベルビュー・クリークというフルーツ・ビールをご存知の方がいらっしゃるかもしれませんが、実はこれもチェリーをグーズに漬けたランビック・ビールなんですね。そしてこの「シャポー・ウィンター・グーズ」はレーズンを使ったクリスマス限定のランビックという訳なんですね。
というわけで、能書きはこのぐらいにして、相方さんと乾杯!

●シメイブルー グランド・リザーヴ


「今日の晩御飯はパンとハムとチーズにしようか」ということなって、じゃあビールは?と相方さんと相談した結果、シメイブルーにしようじゃないか、ということに。どうせ二人で飲むんだからと、いつもの小瓶(350ml)ではなく思い切って750mlの大瓶を買ってみました。ビールの栓はコルクと金具。なんだかシャンパンみたいですね。ベルギーではビールはワインと一緒な扱いなので、この日はワイン気分でシメイブルーを楽しみました。

●お正月用ビール


お正月用にちょっときばったビールを幾つか購入しました。まずは新潟にある瓢湖屋敷の杜ブルワリーの「スワンレイクバーレイ」。通常の倍の原材料を使用し、約1年熟成した長期熟成ビールで、バーレイワインの大好きな相方さん用です。500ml入りで、アルコール度数は最初8%ということを調べて買ったんですが、届いたビールは8%の表示を消して度数10%になっています!きっと醸造後に予定よりも高い度数で出来上がっていた、ということなんでしょう。こういうイレギュラーもクラフトビールらしくて楽しいです。しかし10%…これは酔っぱらうなあ!

スワンレイクバーレイは、英国の伝統的なスタイルからできた高アルコールビールだ。ワインに対する尊敬の念からつくりだされたと云われ、バーレイ(大麦)からできたワインという意味があるようだ。まるで、宝石のような美しい琥珀色につつまれたボディは、エールイーストがもたらすフルーティーな風味、強いアルコールフレーバー、熟成による味わいが渾然一体となり深みのある味わいをつくりだしている。まるで宝石をちりばめたかのような魅惑的なテイストが味わえる。
http://www.craftbeers.jp/Swanlake-Barley.html

ビールは箱入りで届きましたよ。

続いてのお正月ビールは静岡のベアードブルーイング製、「ウエストコースト ウィートワイン2013」。度数は9.5度。そして静岡の常陸野ネストビール製ベルジャンダークストロングビール「NESTエキストラ・ハイ 330ml」。こちらは度数8%。どちらも酔っぱらいそう…。

◎ウエストコースト ウィートワイン2013
ベアードブルーイングがごく僅かに発売している限定品アイテムだ。1980年代にアメリカ西海岸で生まれたというウィートワインというスタイルでつくられている。バーレイワインはおもに大麦麦芽でつくられるが、このウィートワインは小麦麦芽が主原料となっている。熟したアンズやシェリーのようなアロマ、ベッコウ飴のようなリッチなフレーバー、そして小麦に由来する滑らかで優しいタッチが印象的。ブランデーグラスでゆっくりと味わっていただきたい上質なクラフトビールだ。
http://www.craftbeers.jp/West-Coast-Wheat-Wine.html

◎NESTエキストラ・ハイ 330ml
NESTエクストラハイは、ベルギーのダークストロングエールというスタイルでできた高アルコールビールです。色合いはやや濃い目のブラウンで、ホップ、モルトエステル香、そしてコリアンダーのような香りが複雑に絡み合って、濃厚でクリーミーな味わいを形づくっています。ここまで紹介すると英国のバーレイワインを思い浮かべる方も多いかと思いますが、それよりもやや味わいはスムーズ。1998年にはワールドビアカップにおいて銀メダル受賞という快挙を成し遂げたプレミアムビールです。
http://www.craftbeers.jp/nest-extra-high330.html