リリースアルバムごとにつづれらたボウイの写真集〜『David Bowie Album by Album』

David Bowie Album by Album
つい先ごろ出版されたデヴィッド・ボウイ大回顧展のカタログ『デヴィッド・ボウイ・イズ』に続き、またもやボウイの写真集が発売された。タイトルは『David Bowie Album by Album』、デビュー作『デヴィッド・ボウイ』から最新作『ザ・ネクスト・デイ』まで全27作、これまでリリースしたすべてのアルバムごとに、その折々のボウイの姿がまとめられた写真集だ(ティン・マシーンの頃もきちんと掲載されていますよ)。
もともとこの写真集は『ジギースターダスト』『アラディン・セイン』の発売40周年として2012年に発売されたものだが、今回の2013年再発売バージョンに最新作『ザ・ネクスト・デイ』の写真も収められているということは、これを追補した形での再発売なのではないかと思われる(だから購入したい人は2013年版を買ったほうがよいのではないだろうか)。
収められた写真はアルバム発表時のフォトセッションのみならず、ライブや楽屋の風景、スナップショットなど様々で、これまで未発表だった秘蔵写真も見ることが出来て実に嬉しい。プールサイドで海パン姿のボウイなんて初めて見たような気が…。既に発売されている『デヴィッド・ボウイ・イズ』と写真がほとんど被っていないのもいい。
なにしろボウイの写真は今までも沢山眺めてきたが、こうしてアルバム時期ごとにそれぞれまとめた形で見ると、また違った味わいがある。デビューアルバムが1967年でニューアルバムが2013年、なんと50年近くロック・シーンの先頭に立ってきた男の、その全ての歴史を眺め渡せるのだ。デビューしたて20代の若々しいボウイがあっという間に『ジギースターダスト』時の先鋭化したスタイルを取り入れ、それが次第に円熟味を増しながらゆっくり年輪を重ねてゆく。そういったボウイの成長と老成を眺めていくのが感慨深かった。
個人的には『ダイアモンドの犬』『ステイション・トゥ・ステイデョン』のあたりからボウイを聴き始めたのだが、その時期からの写真には「このアルバムを聴いていた頃の自分」まであれこれ思いださせてくれるような写真集だった。



 
 


David Bowie Album by Album

David Bowie Album by Album

デヴィッド・ボウイ・イズ

デヴィッド・ボウイ・イズ