『WIRE13』に行ってきた

■クラブなどで見かけるこんな人たち

横浜アリーナで開催された『WIRE13』に、一人で行ってきた。
唐突だが以前からクラブなどで見かけるこんな人たちについてあれこれ疑問がある。

◎こんなクラバーはいったいどうなっているのか
・真っ暗なクラブでわざわざサングラスをかけている人は何かの限界に挑戦しているのであろうか。
・蒸し暑いクラブでわざわざニット帽をかぶっている人は何か宗教的な戒律のせいでそうせざるを得ないのであろうか。
・わざわざピンヒールを履いて踊っている女子は意地悪な仲間たちに罰ゲームをさせられているのであろうか。
・ファッショナブルというよりも単なる面白コスプレとしか見えない人たちは実は別の惑星からこの地球に降り立った人たちなのであろうか。

疑問は尽きない。

■『WIRE』に行くときの心得

さて『WIRE13』である。遂にこの間齢51歳となったオレなのだが、この歳でオールでダンス、は既に危険なものがある。同じ理由で、もともとたいして行ってもいなかったが、クラブにはもう数年行ってはいない。しかしクラブ・ミュージック好きとしては、せめて『WIRE』だけは外したくない。今回『WIRE』は15周年というが、皆勤賞とまでは行かなくとも、殆どの年は行っていた。オレにとって『WIRE』は、行かねばならぬイベントとなっているのである。という訳で、危険を顧みずの『WIRE13』なのである。いわばこれは挑戦なのである。
前回もそうだったのだが、『WIRE』にいる時にはアルコールは飲まない。すぐ眠たくなる上に、足に来るからである。そして今回もうひとつ注意事項として挙げざるを得なくなったのは、タバコはあまり吸わないことである。これは心臓に来るのである。ジジイにはオールのダンスは様々な危険が付きまとっているのである。
しかし今回、夜10時半に会場入りし、そして6時で帰るまで、床座りや床寝りはもちろん、休憩も殆ど取らず貫徹することとなった。当然だが殆ど踊っておった。我ながら見上げた持久力である。まあ実のところ、踊ってたというよりは、身体を微妙に揺らしていただけなのではあるが。既にオレにとって『WIRE』は、音楽を楽しむ以上に、熾烈な耐久レースを成し遂げることが目的となっているのだ。
WIRE』に行く前に何をするか、というのはいつも決まっている。まず体力をつけておくためにガッツリ肉を食い、眠気を誘うために酒を飲み、しかるのちに仮眠するのである。肉はポークソテー2枚と決まっている。これらは『WIRE』に行くための儀式なのである。一回飲みすぎて、二日酔いの頭で会場入りし酷い目に遭ったが。

ジョルジオ・モロダー見参!

そんなこんなで今回も『WIRE』会場に到着。まずはなんと言っても23時10分から開始されるジョルジオ・モロダーを見ねばならない。そしてこれが、かつてモロダーさんが製作したディスコ・ヒット、サントラ・ヒットが立て続けに奏でられる懐かしの大ディスコ・ポップス大会だった!まさかこのオレが『WIRE』で「ネバーエンディング・ストーリー」や「フラッシュ・ダンス」、「トップガン」の主題歌「愛は吐息のように」で踊ることになろうとはゆめゆめ思わなかった!!しかもなんとモロダーさん、後半では音楽を止め、『WIRE』史上稀に見る、長々とした自分語りを始めるではないか!?恐るべしは世界に名だたるディスコ神・ジョルジオ・モロダーさんである。いやーそれにしても「アイ・フィール・ラヴ」はやはり最高でした!
その後はSLAMを全編眺め、腹ごしらえをした後にHELLをちょい見し、2000 AND ONEとLEN FAKIを半々見て、BEROSHIMAをちょい見、JOSH WINKを後半見た。トリはSVAN VATH、これも6時で帰るまで2時間ずっと見ておった。今回はハウス寄りのDJ選出だったので、選曲もそっちかな?と思ってたがちゃんとテクノしておった。
このテのクラブ・ミュージックは夜半3時を過ぎたあたりからが勝負時である。肉体疲労と精神疲労が蓄積し、音量と音圧で頭がボーッとしたあたりから気持ちよくなってくるのである。かく言うオレも3時を過ぎてからヘラヘラ笑いながら思う存分踊っておった。それにしてもこうやって大音量でクラブ・ミュージックを聴くのは本当に気持ちいい。音圧で腕の毛がびりびり震えるのが判るぐらいがいい。
帰りは台風上陸で大雨。横浜アリーナの出口では大勢のお客さんが雨雲を見上げながら途方に暮れいていた。しかしこのオレは台風を見越して折り畳み傘をクラブ行く時用のおしゃれポシェットに忍ばせていたのである。そういったわけで足止めを食っている人々を尻目に、華麗に傘を広げて帰ったオレだった。まあ、雨が凄すぎて、結局ずぶ濡れになって帰ることとなったが。
来年も行くぜ『WIRE』!身体がまだもったらな!


WIRE 13 COMPILATION

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