『デヴィッド・ボウイ・イズ』はデヴィッド・ボウイ博物館だった

デヴィッド・ボウイ・イズ
書店で偶然見つけたその大判の写真集は『アラディン・セイン』の時のボウイのジャケ写真を使ったオレンジ色のカヴァーをしていた。タイトルは『David Bowie is』。ついこの間10年振りのニューアルバム『ザ・ネクスト・デイ』を出したばかりだから、またもやボウイ旋風が巻き起こっているのか!?などと思いつついそいそと本の中を確かめてみると、おお!おお!未だ観たことの無いボウイ様のあんな写真やこんな写真がこんなに沢山!おお!おお!とすっかり錯乱状態になり、書店で「レッツダンス」をフルコーラスで歌った後警備員に取り押さえられたっぷり絞られたオレである(注:後半冗談です)。
調べてみるとこの本、ついこの間までイギリス・ロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート博物館で開催されていたデヴィッド・ボウイの大回顧展『David Bowie is』のカタログで、翻訳版もでているのらしい。大回顧展をやってる事自体ちっとも知らなかったとは、いちボウイファンとしての名折れではあるが、知っていても見に行けるわけでもないので、知ってしまった事のほうが逆に悔やまれるほどである。ああ…日本に来ねえかなあ…。下に「デヴィッド・ボウイ回顧展ヴァーチャル・ツアー」というYouTube映像をリンクしておいたから見に行けなかったファンの人はオレと一緒にハンカチ噛み締め悔しがるといいのである。
そしてその内容はというと、大回顧展のカタログだけあって、これまでの長きにわたるボウイの活動を余すところなく収めており、「レコードジャケットの原画や写真、ステージ衣装、直筆歌詞、世界初公開となった私物などが展示された同展の内容を凝縮した内容」となっている。これまで見たことの無いボウイの写真はもとより、見たことのある写真でも大判の綺麗な印刷で見られるのは実に嬉しい。特にこのカタログで注目したいのは、初期の頃からつい最近までの様々なツアー写真と、そのツアーやアルバムのイメージとして着用した衣装が、マネキンに着せられて展示されている写真が掲載されていることだ。もちろんそれらのステージ衣装はファンにはお馴染みのものではあるが、こうしてカタログという形で一堂に眺められるのはとても興奮させられる。それにしても山本寛斎製作の衣装は何回見てもやっぱり変過ぎる。あとボウイ自筆の歌詞原稿とかね、もう目を見張っちゃいますよ。
さてこの『David Bowie is』、日本版はボウイのアルバム『ダイアモンドの犬』収録の「1984年」にちなんで1984部の限定出版、価格はロックにちなんだ6900円となっている。…こういうセンスはやはり突っ込まないでそっとしておくべきなんだろうな…。自分はこの「1984部限定6900円」の日本版を購入したが、基本的に写真目当てではあるし、確かに洋書のほうが若干安いとは言え、少々高くても日本語翻訳版のほうが安心して見ることができたよ。
○デヴィッド・ボウイ50年の軌跡、英ロンドンで大回顧展
○David Bowie Is... / Style Bubble (回顧展の写真が多数)
デヴィッド・ボウイ回顧展ヴァーチャル・ツアー
http://www.youtube.com/watch?v=EPCHI_BZwUw:movie:W620



デヴィッド・ボウイ・イズ

デヴィッド・ボウイ・イズ

David Bowie Is... (Museum of Contemporary Art, Chicago: Exhibition Catalogues)

David Bowie Is... (Museum of Contemporary Art, Chicago: Exhibition Catalogues)

ザ・ネクスト・デイ デラックス・エディション(完全生産限定盤)

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