ウンコ!チンコ!ホモ!ナチス!あとゾンビ!〜映画『チレラマ CHILLERAMA』

■チレラマ CHILLERAMA (監督:アダム・リフキン,ティム・サリヴァン,アダム・グリーン,ジョー・リンチ 2011年アメリカ映画)


巨大化した精子が!?ホモの熊男が!?ユダヤ人改造人間が!?ひりだしホヤホヤのウンコが!?青いゲロを吐くゾンビが!?…頭の悪い人たちを襲う!?…というバカアホマヌケ・サイテーオムニバス映画『チレラマ CHILLERAMA』で御座います。
この『チレラマ CHILLERAMA』、「グラインドハウス魂が炸裂するオムニバス(風)・ホラー・コメディ!」とDVDの惹句にも書いてある通り、タランティーノ&ロドリゲスの映画『グラインドハウス』を髣髴させる「馬鹿!阿保!下品!最低!粗雑!」をモットーとした、ひたすらショーもない短編が並べられた映画なので御座います。
お話の中心となるのは廃館の決まったドライブイン・シアター。ここでチンコやウンコしか出てこない様々なサイテー映画が上映される、という形で映画が進んでゆくんですな。しかしこのドライブイン・シアターにはチンコをゾンビに噛まれた男が紛れ込み、シアターの客を次々とゾンビに変えて行って大騒ぎになる、といった具合に映画と映画内映画の組み合わさった構成になっているので御座いますよ。
そしてそこでかかる映画と言うのが、巨大化した精子が人々を襲う精子怪獣ワジラ」、ホモのクマ男たちが暴れるミュージカル「ヤング クマ男の絶叫」ヒトラーがぶっ殺したユダヤ人で人造人間を作る「アンネ・フランケンシュタインの日記」、究極のスカトロ映画を目指して制作された「大便がいっぱい」、それらのバカ映画がかかるドライブイン・シアターで客たちが次々と死体性交ゾンビと化す「ZOM-B-MOVIE」がこの『チレラマ CHILLERAMA』で見られるという訳なので御座いますな。
ええ、もう、果てしなく、ひたすら、どこまでも下らないサイテー映画の数々であります。面白いのか、面白くないのか、笑えるのか、笑えないのか、といったレベルの映画では御座いません。どれだけショーもないことをやっているのか、ただそれだけを確認するために観る為の映画なので御座います。そもそもここで観られる「バカ映画」はどれも精子怪獣!ホモクマ男!ナチ!ウンコ!などなど、既にして【出オチ】で出来ているものばかりでありまして、それはもう小学生が「ウンコチンコマンコ!」と連呼するだけでどこまでもゲラゲラ笑えるレベルと一緒であり、でありますから観るほうも小学生脳になって観るべき映画なのであります。
もとより、ここまでショーもない映画と分かってて観る方というのは、それを納得づくで観るわけでありまして、当然のことながらこの映画が本当にショーもないからと言って怒ることなど御座いません。ですからそういうショーもない映画好きの方が楽しんでみればそれで平和、みんな幸せ、人類は安泰、そういう映画なので御座います。
あ〜下らなかったッ!!
《参考》
Chillerama(2011)/ Tinker,Tailor,Soldier,Zombie
チレラマ CHILLERAMA/お下劣でおバカなド低能オムニバスホラー / 映画感想 * FRAGILE
サイテー(褒め言葉)映画オムニバス『Chillerama(チレラマ)』で2012年を総括……はしないけど / 1953ColdSummer

『チレラマ CHILLERAMA』 [DVD]

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