最近聴いたCD / My Bloody Valentine,One Per Customer,Bonobo,Omar S,John Beltran,Simian Mobile Disco,A Certain Ratio ,Flying Lizards

■MBV / My Bloody Valentine

MBV

MBV

マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン22年振りの新作。どうしても『Lovelss』と比べられるだろうか、これはこれで変化していないとも変化しているともいえる。『Lovelss』は豪雪だったがこちらはみぞれ雪みたいな音。雪だからひゃっこいんだけど、みぞれ雪って何故か暖かく感じることがある、そんな音。22年前の、若かりし精神と肉体が生み出していた轟音が、22年かかってゆっくり腐食して爛れた様な音。自分は好きだな。《試聴》

■One Per Customer / V.A.

One Per Customer

One Per Customer

UKアンダーグラウンド・ハウス・レーベル「Tsuba」のサブレーベル、「Tsuba Limited」のコンピレーション。アンダーグラウンド・ハウスらしいシンプルでじっくり盛り上げてゆく味わい深い楽曲が並ぶ。 《試聴》

■The North Borders / Bonobo

The North Borders [輸入盤CD] (ZENCD195)

The North Borders [輸入盤CD] (ZENCD195)

Ninja TuneからリリースされたBonoboのメロウなダウンテンポ・ラウンジ・ミュージック。変幻自在なビート・アクセントが個性的。 《試聴》

■Thank U For Lettin Me Be Myself / Omar S

THANK U FOR LETTIN ME BE MYSELF

THANK U FOR LETTIN ME BE MYSELF

デトロイトのローカルレーベルFXHE RECORDSで地道な活動を続けるOmar Sの新譜。相変わらずなアンダーグラウンド・テイスト、マイペースな音作りが結構気に入って聴いている。 《試聴》

■Amazing Things / John Beltran

AMAZING THINGS

AMAZING THINGS

デトロイト・テクノ第2世代John Beltran、前作『AMBIENT SELECTIONS』に引き続きまたしても美しくリラックスしたアンビエント・サウンドをリリース。 《試聴》

■Live / Simian Mobile Disco

LIVE

LIVE

イギリスのテクノ/エレクトロ・デュオ、Simian Mobile Discoのライブ盤。ロック・バンド出身ということもあってか適度なざっくり感が心地いい。↓のビデオはSONAR Barcelona 2012におけるライブのもの。 《試聴》

■To Each... / A Certain Ratio

トゥー・イーチ(紙ジャケット仕様)

トゥー・イーチ(紙ジャケット仕様)

80年代ニューウェーブ期にあのジョイ・ディビジョンで有名なファクトリーと契約し、1981年にリリースされたア・サータン・レイシオの実質的な1stアルバム。その音は「催眠ファンク」と呼ばれ、肉体性を感じさせない無機的でクールなファンク・サウンドを展開させていた。マーティン・ハネットによるプロデュースは完璧の一言、実はあの当時相当好きだったグループで、今は無き芝浦インクスティックにライブを観に行ったこともあった。ボーナストラックとして未発表ライブ3曲収録。 《試聴》

■Sextet / A Certain Ratio

セクステット(紙ジャケット仕様)

セクステット(紙ジャケット仕様)

ア・サータン・レイシオ、1982年のセルフ・プロデュースによる2nd。1stから比べると音はより透明感を増し、「催眠ファンク」から「瞑想ファンク」とでも呼びたくなるような音に進化している。ダルさ極まる声の女性ヴォーカルが聴ける「Knife Slits Water」の永遠に続くかと思えるチョッパーベースとリズムセクションがなにより凄い。こちらもボーナストラックとして未発表ライブ収録。それにしても1st2ndとも今聴いても全く古びていないな。 《試聴》

■Flying Lizards/Fourth Wall / Flying Lizards

Flying Lizards/Fourth Wall

Flying Lizards/Fourth Wall

UKポストパンク/ニューウェーブ期に「楽器を使わずその辺の雑貨で作った音楽」という実験的なアプローチで注目を集めたFlying Lizardsの1stと2ndのカップリング盤。実はこの実験性はユニットの中の人David Cunninghamが単に楽器が弾けなかったから、という理由だったのがすごい。そして作られた音楽がどれも面白かったのがまた凄い。そして今聴くと「明るいインダストリアル・ミュージック」だった、ということに気付かされてさらに凄い。 《試聴》