あの暴走殺戮オヤジが帰ってきたッ!?〜映画『96時間 リベンジ』

■96時間リベンジ (監督:オリヴィエ・メガトン 2012年フランス映画)

  • 「娘を誘拐した奴らはみんな地獄行きだあァッ!?」前作『96時間』で娘を誘拐した犯罪組織の連中を次から次へと惨たらしい死体に変えていった暴走殺戮オヤジ、リーアム父さんが帰ってきたッ!?
  • いくら元CIA職員とはいえ、リーアム父さん、強すぎでした。はっきり言って犯罪組織の皆さんより数段凶悪でした。こんな狂犬のような男を相手にしてしまった犯罪組織の皆さんが可愛そうになるぐらいでした。
  • で、今回は、前回皆殺しにされた犯罪組織の親類縁者の皆さんが、「息子や同郷の若いもん殺した奴に復讐だべさッ!」とヨーロッパのどっかの片田舎で気勢を上げ、再びリーアム父さんに戦いを挑むんですね。
  • いやー、この冒頭で不遜ながらワタクシ、クスッと笑ってしまいました。だってどのみちこいつらみんな返り討ちに会うのは火を見るよりも明らか!村の若いもんが殺されたからってそこの爺さんや親父が戦いに行ったら、そいつらまで殺されてある意味村は全滅じゃないですか!?
  • 家族を守るためとはいえ一つの村をこの地球上の地図から消してしまうような殺戮三昧を見せつけるリーアム父さん…酷い、酷すぎる!まさに鬼畜!
  • そんな運命とはつゆ知らず、悪者の皆さんはトルコに旅行に来ていたリーアム父さんとその娘、元奥さんを襲撃します!そしてリーアム父さんと元奥さんは拉致られちゃうんですが、ここでリーアム父さん、からくも逃げ延びた娘を遠隔操作して悪者のスクツを混乱に陥れる!
  • あ、元CIAのスキルを巧みに生かして愛する娘をネチネチとストーキングするお茶目なお父さんぶりは今回も相変わらず健在であります。
  • この映画ではロケーションであるトルコの街並みを巧みに生かしたアクションが見所でしょう。まあ実の所特別抜きんでたアクションではないのですが、トルコの風光明媚な光景が観光映画していて綺麗です。
  • そして例によって鬼神と化したリーアム父さんが大暴れして巨大竜巻の如く悪者一味を根こそぎギタギタにしてゆく、というわけですね!
  • 悪者の皆さんは折角リーアム父さんや元奥さんを拉致ったのになんだかんだ能書き垂れてすぐ殺そうとせず、そのせいで結局返り討ちに遭っちゃうんですが、まあよくある「すぐ殺さないばかりに最終的にはやられちゃう悪者」のテンプレ通りというわけです。殆ど無敵状態のヒーローというリーアム父さんというのもやっぱりテンプレ通り。
  • そんな部分が乱暴と言えば乱暴な作りの映画で、逆に言えばあんまり頭使わず気楽に観られるアクション映画の典型ということもできます。前作の「そこまでするか!?」という悪辣さは無いにしろ、リーアム・ニーソンが大怪獣ゴジラの如くのっしのっしと暴れ狂う様子を堪能できるんですから、まあいいじゃないですか!