《WIRE12》に行ってきた


この間の8月25日、横浜アリーナで開催された《WIRE12》にぶらっと行ってきました。ぶらっと行ってきた、というのは今回行こうと思い立ったのが3日前ぐらいだったからなんですね。そもそもWIRE自体、2009年に行った《WIRE09》以来でした。しかも今回は自分一人だけでの参加だったんです。みんなで行くのも楽しいのですが、たまに誰にも気兼ね無く音楽楽しみたかったもんですから。
で、3年ぶりに行ってみて、随分様変わりしたなあ、とビックリ。まず入り口に《WIRE12》なんて書かれた大きな垂れ幕が無く、そして入ってみると今度は3階の観客席が閉鎖されていて、変わりに1階アリーナの隅に客席がしつらえてある。基本的にWIREはオールスタンディングなんですが、なにしろ長丁場なので疲れたらこの客席で休む、というのが定番なんですよ。そして、DJブースが、これまでアリーナの両端に在ったのが片側だけになっている。なんかこう、あれこれ経費削減しているみたいなんですね、まあ確かにお客さんの入りは以前行った時よりも少ないような気がしましたが。しかしDJブースが片側なだけな分、その片側に今まで無かったような大きなオブジェを置いてみたり、片側だけにレーザービームを当てればよい訳ですからそこだけ集中して演出できる。そういった運営の努力が出ているわけなんですが、ただし、スピーカーがこれまで4隅に置かれていたのがDJブース側だけになってしまった分、ブースから離れると若干音圧が低く感じてしまう。DJブース側は人が殺到してしまいやすいので、後ろのほうでゆったり聴きたい、というと今度は音圧が低く感じてしまう、という結果になってしまうんですね。でもこのへんも仕方ないか。
それと漠然と感じたのはメインフロアでDJしていた人たちの選曲が随分アゲアゲというか分かりやすい選曲になっていたなあ、ということ。プログレッシブ・ハウスみたいな乗りの選曲って、WIREっぽくないんだよなあ。WIREはもっとヨーロッパした暗くてゴリゴリのDJが多かったような気がしましたが、このアゲアゲの分かりやすい選曲、というのは客層に合わせたのでしょうか。WIREは卓球好みのマニアックなDJを所々に配し、よくわかんないけど聴いてみたら面白い、というのがよかったんだけど。その分セカンドステージは従来のWIREぽくて充実していたかもしれません。全体的にDJ数が少ないのはあれこれ目移りする必要が無く慌しくないのでこれはよかったですね。
さてこの日はPM11時ごろにゆっくり入場。既に電気グルーヴも卓球のプレイも終わってましたが、実はもともとそれほど好きじゃないんです。入ってまずセカンドフロアのFRANK MULLERをちょっと観て、次にメインのHELLへ移動、これもちょっとだけ観て会場をブラブラ。そしてまたセカンドのA.MOCHIに移動しさらにメインのKEN ISHIIへ。なんとなくアゲアゲ感がつまんなくてセカンドに行ったらそこでプレイしているREBOLLEDOというDJのプレイが実によい。全然知らなかったんですがメキシコのテクノアーチストということで、ミディアムテンポでエレクトロ風味なディスコといった音に延々リピートされる呪術的なヴォイスサンプリングがヤヴァい。これは今回みっけもののDJでした。プレイ最後まで観てしまいましたよ。REBOLLEDOの後は腹も減ったし喉も渇いたので休憩タイム。ここでAM2時ごろですね。途中メインのGARY BECKを観たけどこれもアゲアゲだったなあ。
さて3時になりこの日の最大の楽しみだったデトロイトテクノDJ、ROBERT HOODのプレイを待ちます。ぶっといビートの中にソウル・ミュージックのテイストが入っていて、PLASTIKMANあたりのクラシックを挟んだりして安定のDJぶり。黒人DJは裏打ちビートの選曲が多いのでいいですね。そしてラスト、なんとNEW ORDERのBLUE MONDAYが飛び出してびっくり。これはマジなんでしょうかジョークなんでしょうか。ROBERT HOODは全編聴き通しました。ROBERT HOODが終わり今回メインでのトリを飾るのはDERRICK MAY。しかしDERRICK MAY、嫌いじゃないんですが今まで何回も観に行ったことあるし、WIREのトリって、この辺も随分分かりやす過ぎるセレクトでなんだか食指が動かない。一回通路に出て、この日初めてアルコールを飲むことに。オレ、酒は大好きなんですが、クラブとかで酒飲むと足に来るし疲れやすくなるんで、本当はあんまりこういった場所で飲みたくないほうなんですけど、まあROBERT HOODも終わったことだしということで。そうしたら、ビールはメッチャ美味かったんですかやっぱり足に来ましたけどね!その後セカンドFUMIYA TANAKAを観ましたが、DERRICK MAYよりはよかったかなあ。最後はDERRICK MAYにもう一度戻りましたが、やっぱり立ったまま寝てしまいそうになり、プレイはまだ続いていましたが5時半ごろに帰りました。
とまあ今回のぼっちWIRE、不満はない事も無いですが、久しぶりにデカイ音聴きながら踊れたからそれでよかったかな。それにしてもうすぐ50になるっていうのに殆ど休み無しでオールで踊れて、オレもまだまだ行けんじゃん、と思いましたね。クラブも暫く行ってないからまた行きたくなってきたなー。帰りの朝日が眩しかったでした。

WIRE 12 COMPILATION

WIRE 12 COMPILATION

WIRE TRAX 1999-2012

WIRE TRAX 1999-2012