『進撃の巨人』4巻、展開がイマイチな気が…

進撃の巨人(4) / 諫山創

進撃の巨人(4) (講談社コミックス)

進撃の巨人(4) (講談社コミックス)

今話題沸騰のSFコミック『進撃の巨人』、売れて売れてこのコミック自体が進撃する巨人みたいになっているという訳であるが(誰が上手い事を言えと)(いやそんなに上手くもないか)(どうもスイマセン)、その最新刊が発売されている。表紙が今までと比べてかなり垢抜けていて「おお!絵が上達している!?」と胸が高鳴ったが、本を開いてみたら今まで通り汚い絵のままでしたアウウ。前巻ラスト、巨人にホニャララした主人公がエヴァの覚醒状態でムニャムニャムニャになり、怒涛の展開のまま「4巻に続く!」と期待させまくって終わったのだが、なんとこの4巻では、そんなことなどなかったかのように主人公の仲間である新キャラたちを投入してみたり地味〜に訓練してみたりしていて、なんと巨人との戦闘すらないのである。
多分作者としてはしっかりした設定を設けて世界観の足場を固め、今後の展開に生かそうとでも思っているんだろうが、もともとアマチュアくさい絵と物語を、とんでもなくパワフルな熱気でもって補うことで評価された物語なんだから、あんまり余裕あるとこなんざ見せないで、細かい設定をちまちまいじくるよりもとりあえず連載が続く限り最初の勢いで描き続けたほうが良かったのではないだろうか。しかしなんだかこの4巻だけ読んでいると稚拙さと粗ばかり目立ち、コミケで買った漫画を読んでいるような気分にさせられてしまう。編集が漫画長引かせる為に変な入れ知恵でもしたのかな。