餃子三昧の夜だった!

先日はネットのお知り合い、下町の好青年こと《ちゃとらねこ》のお誘いで、都内某所へ餃子を食いに行ったのである。それもそんじょそこらの餃子ではなく、「会員制秘密餃子クラブ」の餃子である。即ち選ばれし者のみが腹に収めることが出来るという貴重な餃子なのだ。
そもそも昨日、ちゃとらねこから電脳端末を通してお誘いがあったのが午後7時、午後9時までに都内某所まで来いというからあわてて準備し彼と合流したわけだ。勿論秘密クラブなので場所などは書くわけには行かない。ともったいぶっておく。
というわけで住宅街の外れにあるそれこそ"隠れ家"なドアを開けるとそこは沢山のオモチャがひしめくどうにも楽しげな場所であった。

このお店は実はとある音楽家の方が餃子好きが高じて始められたもので、お店と言っても店主の気の向いたときのみ年十数回催され、会員とその招待客のみが入ることができる「秘密餃子クラブ」というわけなのである。

開催時間はその時によりまちまちらしく、時間交代制で、その時間には予約していた1グループのみが店主にもてなされるという仕組みになっている。

まあそんなことより餃子だ!オレは注文をちゃとらねこに任せ、「ビールだ!ビール飲ませやがれ!」と叫ぶと冷蔵庫からビールを取り出し、ちゃとらねこと乾杯してから餃子の出来上がるのを待った(ビールはセルフサービスで冷蔵庫から出すのだ)。まず出てきたのは「焼餃子」と「おかひじき焼餃子」。会員制秘密餃子クラブで出される餃子の一口目はどんなものかとかぶりついてみたが、ほのかに香草の香るどことなくエキゾチックな餃子だ。確かにこれは独特で美味い。

続いて「大葉Quarter Pounder」。店主がマクドナルドのクォーターパウンダーハンバーガーにヒントを得たという大型餃子だ。肉汁も濃厚なタネのみっちりつまった餃子である。

スープも美味い「海鮮水餃子」である。二つめからは東南アジアンな香りのするタレをかけて食べる。

オーソドックスな餃子を食べ終え、「次何にする?」とメニューを見て目に飛び込んできたのは「ゼナキング入り餃子」。ゼナキング?早速注文してみる。出てきた餃子は漢方薬を焦がしたような甘い香りのするギラリと凄みのある餃子だ。複雑な味がして面白い。

この餃子、スタミナドリンンク「ゼナキング」が本当に使われている餃子であった。店主曰く、「ユンケルや他のドリンクも試したが、熱を加えるとケミカルな臭いがしてしまう。やはりゼナが一番だね」とのこと。

どんどん続く変わり餃子。今度は「キーマカリー餃子」。小ぶりの餃子皮にカレーとチーズ、餃子タネを入れ、天辺にうずら卵をトッピング。ちゃんと福神漬けまで出された。「うずら卵を落としてしまうお客さんが多くて、店が終わって掃除していると床のあちこちから卵が出てくるんですよー」という店主の話が面白かった。

そしてトドメは「Cheese Quarter Pounder」。さっきは「Quarter Pounder」を食べたけど、こっちはきっと中にチーズの入った「Quarter Pounder」なんだろうな、と思って注文したらなんとびっくり、とろけたチーズが餃子にかかっている!オレは「これはつまり餃子ピザということだな!」と納得し(ピザ生地なんかは無いんだが)、ピザ食ってるつもりでうめいうめい言いながら貪り食っておった。タバスコが欲しくてたまらなかったぜ!それにしても最後の最後にこんなボリューミーなものを頼んでしまうとは。

いや、最後ではない。この店にはなんとデザート餃子まで存在する。その名前は「モツアン餃子」、とりあえず食ってやるぜ!とばかりに注文し、出てきたモツアン餃子を堪能。モッツァレラチーズと餡が入っているから"モツアン"らしいのだが、これにさらに薄皮が掛けられ、きなこがたっぷりとまぶしてある。決してキワモノではない美味いデザートであった。

というわけで9時から11時までみっちり2時間、餃子に次ぐ餃子の応酬、文字通り餃子尽くしの宴であった。オレの人生でこれほどまでに餃子を食いまくったことが今まであったろうか。いやない(反語)。店主も気さくな方で、時々席に来てくれては楽しいお話を聞かせてくれた。さらに「貰い物だから」と珍しいエールもサービスで出してもらった。

餃子は勿論美味かったが、同時に"楽しい”餃子であった事がとても素晴らしい。そういうわけで美味しく素敵な食事も終り、オレとちゃとらねこは「餃子美味かった!ギギギ!ギギギ!」と夜空の月に吠えながら帰路についたのであった。誘ってくれたちゃとらねこさんありがとう!ところで昨日思い出せなかった「ちゃとらねこに似ている女性タレント」、「ともさかりえ」だったけど今写真見てみたらそんなに似てないな!

餃子のスゝメ

餃子のスゝメ