この夏はダブステップ三昧だった

今年の夏は本当に暑かったが、9月も半ばを過ぎやっと落ち着いてくれたようだ。このクソ暑かった夏、音楽といえばだいたいダブステップばかり聴いていた。ダブステップというと一般的にどういう音が思い浮かべられるのかは分からないが、自分はBurialに代表される、暗く限りなく体感温度の低い、ミニマル・ダブ系列の音が好きだ。グライムから派生したとされるダブステップは、ラガやヒップホップの要素の強い元気のいいものもあるのだが、自分としてはテクノ・ミュージックに親近性の強い、そしてチルアウト要素も含まれたエレクトロ・ミュージックとしてのダブステップをよく聴いた。あのうんざりするほどの暑い夏、ダブステップの陰鬱な音響は、頭をひんやりと冷却しておくのに役立ってくれたのだ。

■DJ-Kicks: Kode9

DJ-Kicks: KODE9

DJ-Kicks: KODE9

DJ KiCKSシリーズでお馴染みの《!K7》レーベル25周年を記念してリリースされたMixCD、DJを勤めるのは.主宰のKode 9。そういえばFabricシリーズの50作記念の時もDJはDubstepの人だったなあ。Kode 9はオリジナル・アルバムはピンと来なかったけれども、このDJMixではダブステップのみに縛られないフロア向けの緩急自在な音を聴かせてくれる。 《試聴》

■Crooks & Lovers / Mount Kimbie

CROOKS & LOVERS

CROOKS & LOVERS

Scuba主催のレーベルHOT FLUSHからリリースされた新鋭Mount Kimbieのファースト・アルバムは一聴してこれがダブステップなのか?ダブステップの音はここまで進化しているのか?と思わせる非常に先鋭的な音世界を展開する。メロディアスなアコースティック音を多用した曲の感触はフォークトロニカに通じるものがあり、さらに様々なジャンルの音が坩堝となったまさにポスト・ダブステップ。 《試聴》

■Unbalance / 2562

Unbalance

Unbalance

オランダ/ハーグを拠点として活躍するプロデューサー"2562"はBasic Channelを髣髴させるミニマル・ダブとダブステップの融合したテッキーな音を展開する。 《試聴》

■Live For Never/ Consequence

Live for Never

Live for Never

「D BRIDGE」主宰によるドラムンベース・レーベル「EXIT」からリリースされたConsequenceのアルバムはドラムンベースのリズムとダブステップの重圧ベースが融合したドープ・テック・ドラムンベースドラムンベースの性急さを取り除きダブステップの深みを加えたディープな音。 《試聴》

■Great Lengths / Martyn

Great Lengths

Great Lengths

これまで紹介したテッキーでエレクトロニカ寄りのダブステップと比べ、よりフロア向けのスピード感溢れる音を展開するドイツ出身のMartyn。その音は非常にバラエティ豊かであり、アルバムを通して聴くとその才能の確かさが分かるだろう。オランダにある自身のレーベル・3024からリリース。 《試聴》

■Aurora Borealis / Aquadrop


これはちょっとつまんなかったなあ。 《試聴》

Dubstep Charts 2010


2010年、お得な全42曲のダブステップ・チャート!ってことで聴いてみたけれどこれもイマイチだったなあ。しかしYouTubeのビデオは何故にアニメ絵…? 《試聴》