ゾンビホラー『ゾンゲリア』はサンゲリアでもサンガリアでもサングリアでもなかった!?

ゾンゲリア (監督:G・Aシャーマン 1981年アメリカ映画)


ホラー映画が好きそうなことをいつも言ってるオレですが、意外と観ていない作品も多いんですよ。このゾンゲリアもそれで、この間やっとDVDを借りて観たんです。そうしたら、なーんか聞いた話と違うんですよね。あんまりゾンビゾンビしてないし血の量も少ないし。と思ってたら、どうもオレ、サンゲリアと勘違いしてたみたいなんですね。

サンゲリア パーフェクト・コレクション [DVD]

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実は『サンゲリア』のほうも観ていないんですが。あとサンガリアとか『サングリア』というのもあったけどあれってどんなゾンビ映画だったっけ…。
リアル サングリア <赤> 750ML 1本

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(しかしとっくの昔に誰かがネタにしてるんだろうなこんなの)
ゾンビゾンビしてない、と書きましたが、確かにロメロ映画っぽいハラワタはみ出させ青白い顔した歩く死体がウガーッとか呻きながら齧り付いてきたりはしないんです。しかし、冒頭から謎の殺人者集団が一人また一人と町にやってきた旅行者を血祭りにあげてゆく展開はなかなかミステリアスでいいんですね。この殺人者集団が、どう見ても町のそのへんのオッサンオバサンというところがなにかカルト教団ぽくて不気味で、その想像とは違う展開に「これはゾンビ映画と見せかけた『2000人の狂人』路線なのか?」と逆に興味をそそられました。オレはゴア帝王・ハーシェル・ゴードン・ルイスの手掛けた『2000人の狂人』自体は実は見ていないんですが、これのリメイク版でありロバート・イングランドが主演した『2001人の狂宴』のほうは観てたんですよ。これ、村にやってきた旅人を村民の皆さんがよってたかって嬲り殺す、というお話なんですね。
物語はこの謎の殺人者カルトと、"町で暮らすある人物が実は既に死者かもしれない"という謎を追う警官を主人公に進んでいきます。ゾンビ映画的な定石を外しながらも、最後まで観るときちんとゾンビ映画で、ショッキング・シーンばかりではなくしっかりしたホラー・ストーリーが物語られています。ただ最近のホラーを見慣れちゃってるとオーソドクス過ぎてちょっと地味に思えちゃうかな。ちなみにこの映画、先頃急逝した『エイリアン』脚本家ダン・オバノンの脚本によるものです。『ZOMBIO/死霊のしたたり』と通じる部分もあり、一味違うゾンビ映画として楽しめるかもしれません。

ゾンゲリア 予告編


ゾンゲリア [DVD]

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2001人の狂宴 [DVD]

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