アン・ハサウェイたん(ハァハァ)の『パッセンジャーズ』はUFO映画であるはずもなかった!

パッセンジャーズ (監督:ロドリゴ・ガルシア 2008年アメリカ映画)


プラダを着た悪魔』『ゲット スマート』で全オレを虜にした女優、オレの嫁ことアン・ハサウェイたん(ハァハァ)主演のサスペンス映画である。今回のオレの嫁アン・ハサウェイたん(ハァハァ)の役どころは旅客機事故で奇跡的に生き延びた5人の乗客のセラピスト役なのである。セラピーを続けていくうち生存者達が失踪したり航空会社は不審な動きをしたり怪しい影が蠢いたり…といったスリラーなのである。

まあしかし、基本的にオレの嫁アン・ハサウェイたん(ハァハァ)のアイドル映画以上の物語でもなく、スリルもサスペンスもあんまり盛り上がらず、オレの例のナニが盛り上がるだけ(いやんお下品)、といったショボショボの内容である事は残念である。

だいたい航空機事故!謎の失踪!陰謀ぽい組織!怪しい影!とこれだけ並べられたら、ごく常識的な社会生活を営むオレのような知的な一般人なら「ぐへへへへぇ!こりゃもうUFOとエイリアンが絡んだオハナシ以外に考えられないよな!X-FILEだよな!おおおアブダクト!インプラントキャトルミューティレーション!」などと物語展開を期待するのが普通ではないか。やはり一度男に生まれたからにはUFO話に死ぬほどのめり込みパソコンハードディスクの中身はUFOやエイリアンの写真だらけ、ブクマは全部UFO目撃関係、というのが人として正しい生き方であることに間違いないといえよう。

だからオレは映画を観ながら、いつ『未知との遭遇』クラスのUFOが赤青黄色の光を放ちながら空を飛び交い、目ん玉が麦球で光るリトルグリーンメンの着ぐるみがヨタヨタと暗闇を闊歩し、メンインブラックな政府特殊機関の人間が「これ以上事件に立ち入るな」などと剣呑な態度で脅しにかかり、それにもめげずオレの嫁アン・ハサウェイたん(ハァハァ)が「真実はここにある!」とか叫びながら腹にダイナマイト巻いてUFO基地に突撃してゆくのかと待ちかねていたのである。しかし待てど暮らせどUFOのユの字もエイリアンのオケツもオレの嫁アン・ハサウェイたん(ハァハァ)の人間爆弾も飛び散る真っ赤なハラワタも出てこないではないか。これが映画といえるだろうか。いったいこの映画の監督はUFOマニアをなんだと思ってるのか。

あまりの困惑と激高でDVDに一度ポーズをかけたオレは冷蔵庫から近所の安売りドラッグストアで買ったライオンの「冷えピタ」を取り出し額に貼り付けると少し気を静めることにしたのである。そして冷静に考えると航空機事故!謎の失踪!陰謀ぽい組織!怪しい影!が描かれたからと言って必ずしもUFO映画だというわけではない、という厳しい現実に目覚めたのである。ああ、オレのUFO、オレのエイリアン、オレのアブダクト…。一抹の寂しさを胸に去来させながら、もう一度DVDをスタートさせたオレであった。

するとああなんということか、TV画面にはオレの嫁アン・ハサウェイたん(ハァハァ)がどっかの生き残りの男とパフパフしてたりする映像が展開しているではないか。なんだよ。なんなんだよこの映画。オレと夢を囁きあったあの夜は、あなたしかいないのと泣いてみせたあの涙は、みんなみんな嘘だったのかよ。まあみんなその場の妄想なので嘘に決まってるのだが。オレの妄想も危険な領域に突入しまくってるよな。全くヒヤヒヤもんだぜ(ニヤリ)。ただまあ、なんかそういう風に流れていった物語は、最後までグズグズのままで、なーんだかアレなスピリチュアル系なソレとして終わっていくんである。うーんそれにしてもあのラストはどう考えたって「ジェイ○○○・ラ○ー」か「シッ○○・セ○○」…。まあオレの嫁アン・ハサウェイたん(ハァハァ)が観られたからそれでいいか…。