だらだら観たDVDを適当にああだこうだ言ってみる

地球が静止する日 (監督:スコット・デリクソン 2008年アメリカ映画)


「エコを守れない人類は滅んでしまえ」などと宇宙の彼方から余計なお世話をしに来た迷惑な宇宙人のお話である。確かにエコ流行りの昨今ではあるが、「一人一人が地球環境のことを考えなきゃ駄目でしょ!」なんて言われても「あーうっせーうっせー」としか思えないが、「エコ守らないと悪い宇宙人がやってくるよ!」と脅すのはなかなか新しいかもしれない。いわゆる「エコなまはげ」。しかしこの映画で地球を救うきっかけとなった母子愛だが、ガキがあまりにも可愛くないのでオレだったら迷わず地球滅ぼしてたな。

幸せの1ページ (監督:マーク・レヴィン 2008年アメリカ映画)

幸せの1ページ [DVD]

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引き篭もり作家がネットで知り合った南の国に住む少女と父親を救うために一念発起して大冒険するというお話である。主人公をジョディ・フォスターが母性本能全開で熱演していて微笑ましい映画である。これをもう少し現実的に描くと引き篭もりのオタが出会い系で知り合ったオネーチャンと会うために初めて現実世界に旅立つ話ということになるかもしれない。男は一歩外に出ると7人の敵がいるというが、それらの敵と戦いながら一歩一歩オネーチャンに近付いて行くのである。ううむなんだかこっちのほうが興味をそそるが映画になっても観たいとは思わんな。

■デイブは宇宙船 (監督:ブライアン・ロビンス 2008年アメリカ映画)

エディ・マーフィー主演。宇宙から降ってきた白スーツ男デイブは実は人間型(というかエディ・マーフィー型)宇宙船だった!?というコメディ。で、その人間型宇宙船にちっこい人間型宇宙人が沢山乗ってるんですな。で、中で「歩行しろー!」とか「右手を挙げろー!」とか言って操縦してるんです。そのギクシャクした動きが面白いのと、中の人たちが地球人とのカルチャーギャップにドタバタを演じるのを楽しむ映画です。子供向けと言えばその通りだが、腐ってもエディ・マーフィー、そこそこ笑える映画に仕上がっておりました。

■ゴッド・アーミー/悪の天使 (監督:グレゴリー・ワイデン 1994年アメリカ映画)

まあ要するに悠久の時を経ながら続けられる天使と天使の戦いのわけですよ。普通なら天国と地獄、善と悪、神と悪魔といった、安直な二元論的キリスト教プロパガンダ映画になってしまいがちですが、この「ゴッド・アーミー」では天界の天使と堕天使ルシファーの側に付いた天使との永遠の闘争を描きつつも、どっちが正しいとか善か悪かといった絶対的なものは無く、ただ"神"というシステムの頂点と、それに従うもの、または離反しつつも再び神の寵愛を得たいものの対立が描かれるだけなんです。
言ってしまえば単なる内輪揉めでしかないんですよ。その中で人間はたまさか天使同士の争いに巻き込まれぶっ殺されたりもしますが、基本的には戦いの埒外にしかない。だから、ありがちなキリスト教オカルトホラーみたいな「神様は偉いし凄いしありがたいんだから敬いなさいね!」と布教しまくりたいだけの作品と一線を画してるんです。
さらにその人間を救うのがキリスト教ではなくネイティブ・アメリカンの土俗信仰である、というところがキリスト教圏のこの手のホラーにしては信じられないぐらい異端の匂いをさせていて新鮮なんですね。
ただ惜しむらくは相当予算が無かったみたいで、こういう映画なら最低限必要だったであろうSFXもままならず、見た目的にかなり地味な映画になってしまったところが残念ですね。