それは回転していた

昨日は回転寿司なんぞに行ってきたオレなんである。
実を言うと、なんとオレは今までこの人生で回転寿司に入ったのはたったの一回こっきり、それも20年以上も前の事だったのである。なんかこー、自分が幾ら分食ったのか分からん、というのが苦手で、寿司食いたい時は寿司屋で持ち帰りにするかスーパーなんぞで買ってきたりしていたのである。勿論寿司屋のカウンターで食ったのも数えるほどだな。寿司もまともに食えない男なんである。ピザなら世界記録とれるほど食ってるけどね!
そんななので最初「今日は回転寿司行こっか」と告げた相方さんの言葉にニッコリ笑って頷いたものの、内心は恐怖に打ち震えていたオレなんである。そーだよ回転寿司が怖かったんだよッ!あんな所に行ったら目が回って食うどころじゃないだろ!ベルトコンベアーを見ると単純作業したくなってしまうだろ!秘密の「当たり皿」があって知らないでそれ取ったら店員がニヤリと笑い奥の部屋からコワモテな人たちが出てきてがっちり取り押さえられそのままマグロ漁船に無理やり乗せられ「うちで出すマグロはこれからお前に獲ってもらう」とか告げられタコ部屋みたいな船底に閉じ込められインド洋かどこかに出航し死ぬまで奴隷のようにマグロ獲りをさせられたりするんだろ!オレは知ってるんだからなッ!?
…などという妄想を頭に渦巻かせながら、オレは戦々恐々と回転寿司のカウンターに座ったのだ。奥からコワモテの人が出てきたらいつでも逃げられるように身構えながらな!しかし隣に座った相方さんは「久しぶりの回転寿司だなー」とか呑気にしているじゃないか!「回ってるの取るだけじゃなくて直接注文してもいいのよ」とオレに教えてくれたが、注文なんかしようもんなら「え?お客さん、そんなものを注文されるんですか?…フッ、これだから素人は困るな…回転寿司のことを何にも分かっちゃいませんねえ…」などと店員から蔑みを込めて言われるに決まってるんだ!オレは、オレは知ってるんだからなッ!?
という訳でビクビクしながら食べ始めた回転寿司であったが、回るお寿司を眺めながら「あれって美味しいかな?」とか「こんなお寿司もあるんだねえ」などと相方さんと会話しつつ、時々茶を啜ってのんびり食事が出来て、ボクとっても楽しかったよ(小学生展開)!勿論コワモテの人が奥の部屋から出てきたりしなかったしマグロ漁船にも乗せられなかったし店員さんは注文もパキパキ聞いて作ってくれたのさ!素敵だね回転寿司!また行こうね回転寿司!今度は高い絵皿に挑戦だ!
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