宇宙空間で遭遇する究極の恐怖〜ゲーム『Dead Space』 (Windows)


『Fallout3』のプレイ時間が24時間目に入り、やっとレベル8まで上がったんだが、物語はまだ序盤あたりらしく、いったいクリアまであと何時間…と頭がクラクラしてきた所でまたもや新作ゲームの登場である。ゲームのタイトルは『Dead Space』、ノーチェックだったんだが、2008年度のベスト・ゲームの一つに挙げているサイトもちらほらあるゲームである。しかもこのゲーム、あまりに強烈な残酷描写の為、日本・ドイツ・中国のローカライズ版は発売中止になったという曰く付き。そんなゲームをやらないわけにはいかない!という根拠不明の使命感に燃え、最近買った他のゲームがまだ全然終わってないというのにふらふらとネット購入、そして始めてみたら、これがもう面白いこと面白いこと、現在『Fallout3』と2本立てで廃人まっしぐらとばかりにプレイ中なのであった。

さてこの『Dead Space』、どんなゲームかというと宇宙を舞台にしたバイオハザードみたいなサバイバル・ホラー・シューティングなのである。

舞台となるのは、地球の資源が既に枯渇し、各国が宇宙に活路を求めて宇宙開拓へと乗り出していった遙かな未来。物語は植民星“イージス7(Aegis7)”で資源採掘を行っていた惑星採掘艦 USG石村(USG Ishimura)が救難信号を発したことから、エンジニアである主人公アイザック・クラーク(Isaac Clarke)を含むUSGケリオン(USG Kellion)の乗組員達が原因調査に向かうところから始まる。USGケリオンが石村に到着すると、そこは既に生存者の気配はなく、無数の醜い姿をしたエイリアン“ネクロモーフ”(Necromorph)達がうごめき、正体不明の奇病に冒されて死に絶えた船員達の夥しい亡骸が山となっている地獄へと変貌していた。アイザックは生き残りと脱出を賭けて、ネクロモーフ達と戦っていく…
Dead Space @ wiki - ストーリー

映画『エイリアン』みたいなシチュエーションに『遊星からの物体X』みたいなクリーチャーが出現し、『イベント・ホライズン』みたいな血まみれ死体一杯の地獄の光景が展開するという、えもいわれぬゲームに仕上がっているのだ。

ゲームでは、襲ってくるクリーチャーをぶち殺し、アイテムを集めて武器や装備をレベルアップさせ、難破した宇宙船から脱出すろのが目的となる。宇宙が舞台なだけに場所によっては無重力・無酸素状態のステージもあり、SFらしさが醸し出されている。ゲームとしての作りはある意味非常にオーソドクスなものだが、この手のゲームを研究し尽くしたらしくシステムやデザイン、演出が実にユニークなのだ。

特に秀逸なのがHUDやインベントリ画面を廃し、全てビハインドビューで表示された主人公の目の前にホログラムの形で投射される部分。HPは主人公の着ているスーツのライトで表示され、残弾数は射撃中の銃に表示される。また、ボタン一つでこれからどこへ向かうべきか通路に輝線で示されたりもする。さらにスーツにはテレキネシス・物体停止のテクノロジーが組み込まれており、多彩なゲーム展開を楽しむことが出来る。

なにより愉快なのはクリーチャーのエグさとしぶとさだな。FPSなんかではヘッドショットで一撃死、というのが通例なんだが、このクリーチャー、頭を撃ってもまだズルズル這い回り主人公に迫ってくる。だからこのゲームでは強大な武器で体を切断するか手足を吹き飛ばして行動を停止させるしかないのだ。で、トドメに足でグチャッ!と踏み潰すのが基本である。オレは面白いから敵が死んでも何度もグチャグチャと踏み潰して遊んでいる。

天井を這い、ダクトを伝い、壁を破って出現するクリーチャーの恐怖描写はなかなかのものだ。宇宙船の通路を歩いていても、どこから化け物が現れるか分からない緊張感で自然と恐る恐る歩くようになる。そして通路を曲がった向こうの暗がりから、何かが床を軋ませる音がするとはっとして立ち止まる。銃を構えてゆっくり進もうとした時、不気味なクリーチャーがいななきながら突進してくるのだ。SF的な設定も楽しい優れたゲームである。

Dead Space - Launch Trailer (HD)

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Dead Space (輸入版:アジア)

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