最近聴いたCD・クラブ篇

■3 Chairs / 3 Chairs

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デトロイトものといえば何よりまずデトロイト・テクノを思い浮かべますが、デトロイトはハウスものもかなりいけます。以前デトロイト・ビートダウンと呼ばれるスローでファットでディープな音源にずっぽりやられた記憶がありますが、この3 Chairsも Theo Parrish、Malik Pittman、Rick Wilhite、Kenny Dixon Jr.といったデトロイト・ハウスの人気クリエーターにより結成されたユニット。アルバム自体は数年前リリースされたものの再発なんですが、この時買い逃したまま手に入らなかったので、やっとの再会に感激至極です。音数の少ないゆったりした重いビートは催眠的な陶酔感に満ち、落ち着きと高揚が共存する美しく力強い傑作アルバムに仕上がっています。単なるエレクトロ・ミュージックの範疇に止まらない、新世代のブラック・ミュージックとして聴くことが出来るでしょう。黒っぽい音が大好きな方には特にお薦めしたい素晴らしい作品です。試聴はこちらでドウゾ。

Kompakt Total 9 / V.A.

Kompakt Total 9

Kompakt Total 9

去年のオレのクラブ・ミュージックのキーワードといえばKompaktだったと言っていいぐらい、このジャーマン・テクノ・レーベルのCDを買い漁っていました。今回の『Total 9』はKompaktから恒例で出ているアーチスト・ショウケイス、Totalシリーズの最新作。ドイツ人らしいよく整理整頓された几帳面そうなエレクトロ・ミュージックが聴くことが出来ます。でもどうも最近この手の音は飽きてきてるみたいだなあ。

■Places And Spaces In Time / Timmy Regisford ティミー・レジスフォード

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NYハウスシーンでは知る人ぞ知るといわれるティミー・レジスフォード、すみません、オレ、クラブ仲間のT君に薦められるまで知りませんでした。NYブラック系ダンス・ミュージックの有名なパーティ The Shelter を主宰し、レジデント DJを務めているのらしいですが、このアルバム、なにしろ黒くぶっといグルーヴで溢れかえっています。同じハウスでもブラック系はやっぱり腰の粘りが強いよなあ。The Shelterのパーティが日本でもやったら行ってみたい。

■Defected In The House / The Shapeshifters ザ・シェイプシフターズ

In the House

In the House

ハウス・ミュージックは基本的に流し聴きがメインで、アーチストもそれほど詳しいわけではないんですが、Defectedから出ている『In The House』シリーズは安心して聴けるクオリティなので毎回欠かさず買っています。今回のMixはUKのプロダクション/ DJ・デュオThe Shapeshifters。CD3枚組でCD1が最新ハウスミュージック、CD2がThe Shapeshiftersのヒット・トラックを中心にしたハウス・クラシック。CD1のラストはFreemasonsによる808STATE"Pacific"のカヴァー、CD2の1曲目はあのOrbitalの名曲"Chime"のThe Shapeshiftersカヴァー!ひゃっほう!CD3はThe Shapeshiftersの音楽的バックグラウンドとなったチューンをNonMixで紹介。これがまたAl Green、Adamski、Lil' Louis、Frankie Knucklesなど面白い&懐かしい組み合わせ。Frankie Knucklesの"Tears"はいつ聴いても名曲ですねえ…。