ナショナル・トレジャー2/リンカーン暗殺者の日記 (監督:ジョン・タートルトーブ 2007年アメリカ映画)

なんだかみみっちいインディー・ジョーンズ、オカルト無しのハムナプトラ、色気も華も無いトゥーム・レイダー、それでも続編の出来てしまったナショナル・トレジャー2であります。なにしろディズニー映画なもんですから、家族みんなで楽しめる毒にも薬にもならないお行儀のいいドラマと、ソツ無くこじんまりまとまったアクション、いつでもアトラクション転用可能と思われるセット、などなど、どことなく子供向けから絶対脱却できないジレンマを抱えた物語ではありますが、それは遊園地に行ってリアリティが無い、と言っているようなもんで、期待さえしなければそれなりに楽しめる映画に出来上がっていました。
しかしたかだか建国200年程度の国にそーんなに隠された財宝みたいな謎があるもんなんかなあ、アメリカの謎と言えばもっと黒歴史的なヤヴァくドロドロしたもんや、UFOみたいなカルト伝説のほうが全然似合ってるもんなあ、ま、どんな国だってダーティーな暗部は抱えているものではありますが、短期間にこれだけ巨大になり世界の中心みたいになっっちゃった国には、牧歌的な遺跡探求よりもX-FILEみたいな訳の分からない陰謀史観のほうがやっぱり似合ってるもんなあ、でも、このナショナル・トレジャーって映画は、逆に言えばある種牧歌的でさえあった古き善きアメリカの復古を標榜している物語なのかのかもしれないなあ、だいたいアメリカ大統領があーんな田舎の学校の先生みたいに善人ヅラしているわきゃないしね、などとも思ったオレであった。
なんか、昔NHKでやってた地味ィ〜で学校の視聴覚室でいつ見せても問題ないような海外ドラマを思い出しましたよ。