- 作者: 中村光
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/01/23
- メディア: コミック
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作者は意識しているのかどうか分からないけれど、これは一つの”超俗”の物語なのだと思う。主人公の二人は神さまという設定だけれど、これが宇宙人でも未来人でも、やはり同じようなお話は成立しそうだし、同じような愉快な物語を綴る事は出来るだろう。現実の世界のしがらみや慣習から数センチ浮きながら、たまにドジを踏みつつ飄々として生きるその様は、超俗的な生き方そのものだ。
超俗とはいっても、この現実世界で仙人のように生きることは不可能だろうが、何故かこんな生き方に、ひどく憧れることがある。実際、神様でもなんでもないけれど、こんなふうにのほほんとして生きている若者たちが、日本のどこかの土地で、案外普通に存在しているような気さえするのだ。そしてそういうのが、なんだか素敵だよなあ、などと、すっかりとうのたち青息吐息で生きるこのおぢさんなんかはちょっと思っちゃたりするんである。