GANTZ (23) / 奥浩哉

GANTZ 23 (ヤングジャンプコミックス)

GANTZ 23 (ヤングジャンプコミックス)

待望のGANTZ23巻、大阪道頓堀篇の続き。雲霞の如く大阪の街に湧き、人々を殺戮する妖怪型星人の中に、なんと得点100という今まで有り得ない点数のボスキャラ風星人が存在した。得点の高さはその星人の潜在的な威力の高さ。果たしてどんな戦いが待ち構えているのか――というのが今回の見所。まあ相変わらず血飛沫肉片舞い散りまくる死と人体破壊のオンパレードといった愉快な内容だが、今回は自衛隊まで出動し、なんだか怪獣映画のような様相まで呈している。そういえば最近公開された映画『クローバーフィールド』にしろ『ミスト』にしろ、圧倒的で逃れようの無い死を撒き散らすモンスター、というのが主軸になっているけど、やっぱり時代の趨勢というか時代の気分というものが、こういった殺伐としたものへとシフトチェンジしてきているのだろうか、などと根拠も無く思った。あー、『ノーカントリー』あたりもひとつのモンスター映画だったよなあ。やっぱりこれからの未来は殺伐なのかなあ。映画で観るのは嫌いじゃないんだけどさあ。